ハワイのあいさつ「アロハ(ALOHA)」の意味、ご存知ですか?
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ハワイの島々で最も人口が少ない島がラナイ島です。かつてはパイナップルの産地として栄えたラナイ島ですが、現在はある大富豪の手により、新しい形での発展が進められています。パイナップルの歴史とラナイ島の現在についてお伝えします。
約1500年前、マルケサス諸島のポリネシア人が、月の明かりだけを頼りにカヌーで3,200km以上を航海して、当時無人島だったハワイ島に到達しました。1810年、ハワイ島ノース・コハラ生まれのカメハメハがハワイ諸島全域を統一し、ハワイ王国が誕生します。その10年後にはプロテスタント宣教師が上陸し、施設を建てて西洋の影響を受け始めます。その後ハワイは船乗り、貿易商、捕鯨漁民の集まる港となり、1898年にはアメリカの属領となります。
20世紀になると、砂糖、パイナップル農園がハワイ経済の主力となり、日本人を初め様々な人種の移民が押し寄せ、ハワイの現在の人口構成を多様なものとしました。特にパイナップル生産は、世界の生産量の80%以上を占めるほどに成長していきました。まさに、主力産業だった時期があったのです。
1901年に、アメリカ合衆国ハワイ領初代知事のサンフォード・ドール氏の親戚でもあったジェームス・ドール氏が、オアフ島で60エーカー(東京ドーム約5個分)の土地にパイナップルを栽培し、「ハワイアン・パイナップル社」を設立。1922年にはラナイ島を購入し、島の6分の1をパイナップル農園にしました。これまでサトウキビ農園や牧場が作られましたがどれもあまり成功しなかったこの島で、パイナップル生産は大成功をおさめます。
当時はパイナップル・アイランドと呼ばれ、ドールのパイナップルは世界的に知られる産物となりました。農場で働く人々の生活の場としてラナイ・シティを作り、訪問する人々のためにラナイ・ロッジを建て、パイナップルの出荷のために港を作った事がラナイ島発展のベースとなりました。
かつてはドール・パイナップルの畑が島の6分の1を占めていたラナイ島ですが、現在も島内にはいくつもの手付かずの大自然が残されており、壮大な風景を楽しめます。中心部のラナイ・シティを除けば島のほとんどが未舗装のままで、舗装道路は40キロメートルしかなく、未開の原野が広がります。
そんなラナイ島の北西部には、4WDでしか行けない秘境エリア「ケアヒアカヴェロ」があります。「ガーデン・オブ・ザ・ゴッド(神々の庭園)」と呼ばれるその場所は、ゴツゴツとしたホーリファ・ロードの終点にある自然石の庭園です。神話として、「カフナ(神宮)たちがどちらが長く火を燃やし続ける事ができるか争ってできた」という伝説が残されています。夕暮れ時には夕日が赤土を照らし、荒涼とした大地が最高に神秘的な姿を見せてくれます。
島の南西のカウノル湾は、かつてカメハメハ大王が別荘を建て釣りを楽しむ夏の静養所だった場所です。ここは大王のお気に入りで、ラナイ島に足繁く通ったという逸話があります。人口約3,200人で、ハワイで最も人口が少なく、最も静かな土地として知られるこの島には、全米ベストビーチに選ばれた白く輝く砂浜と透明度の素晴らしいプロポエ湾があります。ここでは一年中シュノーケリングが楽しめ、イルカが多く見られまるで竜宮城のように美しいこの地はダイビングに最適です。
アメリカのコンデナスト・トラベラー誌で、世界のベスト ホテル トップ5にランクインしたホテルがラナイ島には2つあります。
全米ベストビーチに選ばれたプロポエ湾に面する赤い溶岩でできた崖の上に建ち、すばらしい絶景を堪能できる「フォーシーズンズ・リゾート・ラナイ・アット・マネレベイ」と、ラナイハレ山の標高480メートルに建つ英国スタイルの高原ホテル「フォーシーズンズ・ラナイ・ザ・ロッジ・アット・コエレ」です。
フォーシーズンズ・リゾート・ラナイ・アット・マネレベイでは、かのビル・ゲイツ氏がホテルを貸切り、結婚式を挙げています。高原側のコエレでは小栗旬さんと山田優さんが挙式しています。フォーシーズンズホテルは、徹底したサービスに圧巻のおもてなしの心で何日でも居たくなり、帰りたくなくなる事うけあいです。
2012年6月に、マイクロソフトに次ぐ世界2位のソフトウェア会社、「オラクル(Oracle Corporation)」の最高経営責任者(CEO)のラリー・エルソン氏が、アメリカ人実業家デービット・マードック氏から3億ドルで購入しました。
ラリー・エルソン氏といえば、カリスマ、スティーブ・ジョブズ氏の親友で、2017年世界の億万長者ランキング7位の大富豪です。エルソン氏はCNBCのインタビューで、ラナイ島を環境的に維持可能な事業のモデルケースにしたいと語っています。海水を淡水化し、細流かんがいを作り、島全体に有機農業を広げ、上質のグルメ向きマンゴーやパイナップルを日本をはじめアジアや全米に輸出し、香水用の花の栽培や有機栽培のワイン醸造所の計画を立てています。また、太陽エネルギーの導入や電気自動車を増やしたり、実際にアメリカンズカップで使われた豪華ヨット8台をチャーター用に導入する計画もあります。更に敷地面積524エーカー(東京ドーム約47個分)の大学建設計画も発表されており、世界でも類のない革新的で最先端の環境モデル、社会モデルが着々と進められています。

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