ハワイといえばホノルルのある”オアフ島”、一番大きな“ハワイ島”が頭に浮かびます。「もう一声!」で「マウイ島」が出てき来ればたいしたものです。でもハワイには主要な島が8つ、小さな島と環礁を合わせると132もの島々があるのを知っていますか。主な8つの島を順に紹介していきます。
・ハワイ諸島の概要
ハワイ諸島_Hawaiian islandはアメリカ最南端の州。太平洋の真ん中に浮かぶ大小132もの島々でなりたっています。世界で一番、陸地から最も隔離された諸島です。
西側には火山性砂漠、東側は熱帯雨林といった変化に富んだ環境を懐に抱え込んだ最高のリゾート地です。
ハワイには大きな島が8つ、主な小島と環礁が12あります。
主な島は、
・ハワイ島_大きな島 sland of Hawai‘iまたはBig Islandと呼ばれます
・カウアイ島_庭園の島 Kaua‘i Island
・カホオラウェ島_目標の島 Kaho‘olawe Island
・ラナイ島_パイナップルの島 Lāna‘i Island
・マウイ島_峡谷の島 Maui Island
・モロカイ島_友好の島 Moloka‘i Island
・ニイハウ島_禁断の島 Ni‘ihau Island
・マウイ島_集まるところ Maui Island
・オアフ島_O‘ahu Island
小島・環礁は、
カウラ島(Kaula Island)、ニホア島(Nihoa Island)、ネッカー島(Necker Island)、ディサピアリング島(Disappearing Island)、フレンチフリゲート瀬(Frenchi Frigate Shoals)、ガードナー尖礁(Gardner Pinnacles)、マロ環礁(Maro Reef)、レイサン島(Laysan Island)、リシアンスキー島(Lisianski Island)、パールアンドハーミーズ環礁(Pearl and Hermes Reef)、ミッドウェー環礁(Midway Atoll)、クレ環礁(Kure Atoll)
ミッドウェー環礁以外は無人です。
ハワイ諸島は500万年ほど前に海底火山の噴火で大きな島が隆起し、太平洋プレートのずれでそれぞれの島に分離したことで生まれました。
・ハワイ諸島の歴史
ハワイの最初の住民はタヒチやマルケサス諸島からカヌーで海を越えてやってきたポリネシア人です。島ごとに王国が建てられ、後にカメハメハが統一。
ハワイ王朝が生まれます。 ハワイに西洋の文化をもたらしたのは1778年にやってきたイギリスの探検家ジェームズ・クックです。ハワイを“発見”したクックは上官だった伯爵の名前をとって「サンドイッチ諸島」と名付けます。
でも、すでに現地では「ハワイ」という呼び名が固定していたため「サンドイッチ諸島」と呼ぶハワイアンはいませんでした。
知れば知るほど、ハワイって奥が深いですね。
ハワイ諸島の南に位置する一番大きな島であるハワイ島。愛称はご存知、「Big Island=大きな島」。今さら聞けないハワイ島の基本情報をお届けします。
ハワイ島の人口は約15,000万人。面積は一番だけど住民はオアフ島の方が多いのです。火山の島とも呼ばれるように島は5つの火山に囲まれています。
中でもキラウエア火山は毎年のように噴火を続けていて、2018年5月にも大きな噴火があり、噴煙は9km上空にまで立ちのぼりました。
Big Islandはその愛称の通り、とても大きな島。
火山活動により危険なエリアはごく一部。通常、観光で宿泊したり訪れるエリアからは遠く離れています。
大気についてもハワイ州観光局は安全宣言を発しております。
ハワイの気候は北東からの貿易風の影響を大きく受けます。
ハワイ島も西側と東側で気候が異なります。湿気を帯びた貿易風が中央部の火山にぶつかるため、東海岸一帯はハワイで最も降水率が高い地域です。
西側は晴天率が高く乾燥しています。南東海岸のコナ・コーストとは亜熱帯、中央部の高山・マウナケアとマウナロアには雪が積もります。
ハワイ島はハワイ諸島の気候変化を肌で感じられる島です。ひととおり巡るなら、ビーチでは短パンにアロハシャツ、山岳部では雨具や防寒着も必要になります。
行き先に見合った服を準備してくださいね。
活動する火山、火山によって形づくられた地形、赤く輝く溶岩の湖、海に落ち込む溶岩の滝、溶岩洞窟などの映像を見たことのある人も多いと思います。
いわゆる「大地の息吹」というやつを感じられるのがハワイ島の醍醐味です。
そしてグルメといえば、ハワイ島の名産は数あれど外したくないのが……
最近、原産地を指定して生豆から焙煎をしてコーヒーを飲むのが流行っています。
ハワイ島といえば「ハワイアン・コナ・コーヒー」。
コーヒー農園では見学ツアーを実施しています。コーヒーの実の収穫からコーヒー豆に加工されるまでを見学。収穫時期なら甘いコーヒーの実を味わうこともできます。
もちろん、最後は淹れたてのコーヒーの試飲が待っています。
ハワイ島は四国の半分くらいの大きさでありながら様々な自然環境に出会えるのがポイントです。
ビーチだけではなく是非、火山と大自然の懐に飛び込むアクティビティにチャレンジしてください。
特に火山の織りなす風景はハワイ島でしか見ることができません。
・火山地域の観光には危険がつきものです。
特に活動中の火山は何がおこるかわかりません。
危険な場所には立ち入らないこと、ガイドに無理な注文をつけないなど、ルールを守って行動しましょう。
ハワイの常連さんなら一度は勧誘を受けたことがある「タイムシェア」。高級ホテルの部屋をリーズナブルに使えるのは確かだけど、条件にはまらないとかえって損をする場合も。タイムシェアのメリットとデメリットを教えます。
ハワイの旅行中、正確には日本を出発する前から何度も見かけることの多いタイムシェアという言葉。ホテルの部屋をシェアリングするらしいことはわかるけどその実態は何?
・タイムシェアとは
「1年間を52週間に区分して、1区分(1週間単位)で宿泊施設の部屋を利用する権利を購入すること」です。端的に言うと不動産所有権を買うことになります。
・タイムシェアの価格
1区分、2万ドル〜20万ドル。日本円で200万円から2000万円と幅があります。これに年間数十万円〜の維持管理費と宿泊税がプラスされます。
・生活のための設備は整っている
ホテルの部屋というよりコンドミニアムに近い感覚です。1〜2LDKに冷蔵庫、食器、洗濯機、乾燥機など生活に必要な設備は整えてあります。
・タイムシェアの「固定週」と「浮動週」
タイムシェアには「固定週」と「浮動週」があります。
固定週:毎年決まった週の利用が保障されます。長お盆やお正月、ゴールデンウィークやシルバーウィークなど一年で決まった時期にしか長期休暇を取れない人のために用意されています。
浮動週(フロート):毎年、利用する期間が決まっていない方向けです。
・使えなかったときはポイントを他のサービスに移行できる
タイムシェアの利用権はポイント制度になっています。自分の利用権を使えなかったときはポイントを提携している別の宿泊施設やリゾートの利用権、航空券などと交換できます。
一番のメリットは「豪華な宿泊施設にお得に泊まることができる」です。
・お部屋が広い!
1LDKでも70平米以上、2LDKなら100平米以上あるホテルの2〜3倍の広さの部屋を使用できます。
・リーズナブル
家族や仲間で毎年、長期間にわたって利用するなら最終的にはリーズナブルです。
・設備が整っている
ホテルというよりもコンドミニアム感覚です。
生活に必要な設備は整っていますから、普段のペースでハワイの滞在を楽しめます。ホテルのタイムシェアならプールやジム、ルームサービス、コンシェルズといったホテル宿泊客と同世のサービスを受けられます。
・別のリゾートの交換利用
他の人が所有しているリゾートと利用権を交換できます。
別荘を建ててしまえばそこに行くしかありませんが、タイムシェアは毎年別の場所で宿泊料を気にせずに休暇を楽しむことも可能です。
・不動産の資産価値があります
不動産として登記されます。自分の代で元が取れなくても不動産なので家族や親族に相続できます。
デメリットは「使いこなさないと元が取れない」です。
普段から高級リゾートを利用している人、人の集中しないシーズンに長期休暇を取れる人じゃないと使いこなせない可能性が大です。
・初期費用が高い
年間で1週間利用できる権利に通常初期費用が200〜500万円かかります。
人気のあるシーズンを毎年使うために1000〜3000万の値段がつく物件も珍しくありません。
・好きな時期に予約が取りにくい 日本人の場合、
お盆とお正月、GWなどに予約が集中します。
複数の区分を買い取ることはできますが、原則としてひとつの物件に52人のオーナーがいることになりますから、シーズン中は思ったように利用できない場合があります。
・維持管理費が毎年かかる
建物、備品の維持費用。修繕や緊急時のための積立金が毎年かかります。
年間500〜2000ドル程度です。これは利用するしないにかかわらず支払わなくてはいけません。物件が高いほど維持費もかかります。
ハワイ旅行をプランニングしていると、ネットのレコメンド広告などやたらとタイムシェアへの勧誘が増えます。
ハワイの空港ショッピングセンターにもタイムシェア販売のブースがあり、説明会に参加すれば記念品がもらえるとか、お試しで格安で宿泊できるなどあの手この手で勧誘してきます。
「通常の宿泊料金が1泊10万円以上部屋でも、ローンを組めば月々のお支払いは○万円。それでお好きな時期に1週間ハワイでの滞在が楽しめます」
「タイムシェアは資産です」など、確かに魅力的ですし業者のいっていることに間違いはありません。
でも、一度契約すれば年間の利用料と維持費を払い続けることになります。
ハワイに初めて来たのに「これからも毎年来ようね!」と友だちや恋人とノリで契約してしまう人も少なくありません。
いざ売ろうとしても、購入金額の数分の1にしかならないこともあります。
タイムシェアは高額の不動産であることを肝に銘じて、本当に必要なのかどうか、よく考えてから契約してください。
ハワイに滞在する年に1週間の利用権を200〜500万円、もしくはそれ以上で購入するのがタイムシェアです。
毎年ハワイに出かけて70〜100平米上の部屋を1週間、数名で利用したいという条件に当てはまる人に向いています。この条件に当てはまったとしても元を取るには10年近い期間がかかります。
タイムシェアは上手に使いこなせば大きなメリットがありますが、高い買い物であることも確かです。まずはハワイの常連になってから購入を考えても遅くはありません。
南国の空気をきってペダルを漕ぐ。やってみるとわかるけどこれは最高にいい気分のアクティビティです。コストパフォーマンスもいいし、なによりヘルシー。でも、サイクリングにはアクシデントもつきもの。万が一のためにスタート前にやっておきたいこと、そろえておきたい物を紹介します。まずは、レンタルショップでの自転車の種類選びからいきましょう。
ハワイの大きなサイクルレンタルショップでは何種類かの自転車を選ぶことができます。どの車種にするかは走行するコースの状況と自身のスキルで決めます。
舗装かダートかで車種を変えます。迷ったときはオールマイティな車種もあります。
市街地を離れると舗装路でもガタガタの場合があるので、路面の状況はショップのスタッフに確認しましょう。
全部が舗装路で路面の状態も良好なら「ロードバイク」を選びます。タイヤが細く、車重も軽いのでアスファルト舗装の道に合っています。
上り坂も楽だしトップスピードも他のタイプの比ではないので海岸線をロードで飛ばす気分は最高です。
コースにダートがあるなら「マウンテンバイク」がいいでしょう。
タイヤが太くてフロントやリアにショック(サスペンション)が装備されているため荒れた路面に適しています。ハンドルの幅も広く悪路で跳ねる自転車を抑えるのも楽です。
荒れたダートを高速で下ったり、ジャンプを楽しんだりといった自転車にとって酷な状況にも耐えるタフなバイクです。
舗装路がメインだけどダートもある、ところどころ路面が荒れている、どうしようか。と、悩んだらクロスバイクがおすすめです。
形はロードですが元々は不整地で争うレース用なので丈夫にできています。サスペンションはありませんがその分車重が軽く上り坂はマウンテンよりも楽です。
ホノルル市内を自転車で巡るような街から出ないコースならタウンバイクです。乗車ポジションがママチャリに近いものもあってゆっくりと短距離を走るのに向いています。
カゴやキャリア(荷台)が装備されていることが多いので買い物をしたときなど便利です。
タイヤが太くて町中の段差くらいなら問題ありません。
マウンテンやクロスバイクのようなキャラメルパターン(岩や小砂利でも走りやすいようにゴツゴツとした登山靴の底のようなパターンのタイヤ)ではなくフラットパターンなので乗り心地がガタガタしません。
砂浜を走りたいならビーチバイク……最近は「ファットバイク」が主流です。
“ファット”という名前の通りタイヤが太いです。“浮き輪”とまではいいませんが、見た目は細い浮き輪を履いているようなイメージです
タイヤが太いので砂浜で漕いでもはまりにくくなっています。ボワンボワンの乗り心地は遊び心を刺激して町中でも楽しめます。
路面の抵抗を思いっきり受けるので長距離を走るのには向いていません。
日本でお馴染みの電動アシスト自転車_eBikeを貸し出しているレンタルショップも増えました。タウンタイプ(ママチャリに近いタイプ)が主流ですが、ロードタイプやマウンテンタイプのeBikeをそろえているところもあります。
eBikeを借りるときはバッテリーが新しいかどうかを確認しましょう。カタログ上では「○時間走行可能」となっていても実際に走ってみるとバッテリーが持つのはスペックの7~8割がいいところです。
まして使い古されたバッテリーだと半分程度しかがもたないこともあります。
いざ借りるとなるとフレームのカラーやデザインでおしゃれな物を選びたくなりますが、そこはグッと我慢。
フレームサイズが大きすぎたり小さすぎたりすると、ちょっと長めの距離を乗ればすぐに疲れてしまいます。なによりも自分に合った自転車を選ぶことが大切です。
ロードバイクやクロスバイクをチョイスするとドロップハンドルタイプの物が出てきます。横から見るとひらがなの「つ」の形をしたハンドルです。
ドロップハンドルは上部の平らな部分、カーブの頂点、カーブの下の部分、突き出したブレーキのグリップ部分と道路状況と体の調子によってハンドルを握るポジションを変えられます。
ポジションを変えることで背筋がのびたり丸まったり、ブレーキを強く握ることができたりととても楽なのですが、それには慣れが必要です。
初めての人はどうやって乗ったらいいのかもわからないと思います。
乗ったとしても不慣れな前傾姿勢は体も痛いし、視界も狭く感じて(ヘルメットをかぶっているので実際に狭くなります)不安です。とっさにブレーキを握ることもできないでしょう。
安全な場所で練習するつもりならともかく、サイクリングを楽しむならまずは“フラットハンドル”タイプを選びましょう。
大きなレンタルショップなら舗装路のロングツーリングに適したタイプにフラットハンドルを取り付けてある物も用意されています。
車種が決まったらその中から体のサイズに合ったものを選びます。
ハンドルやサドルの取り付け位置である程度の調整はできますが、肝心のフレームが体に合っていないと長い間乗り続けるのは無理です……というか体が痛くなって嫌になってきてしまうでしょう。
どのサイズがいいのかは実際にまたがってスタッフと相談して決めてください。体や腕がのびきってしまったり、逆に縮こまってしまうときは遠慮しないでいいましょう。
言葉にしないと伝わりません。手の位置、腰の位置、ペダリングの位置、そして自転車の経験値も考慮して最適な1台を選んでくれるはずです。
サイクリングを楽しむのに一番大切なのは自転車との相性です。自分の体格、体力、経験値との相性。これから走るコースの道路状況との相性。このどちらも大切です。
いくらデザインが気に入っても合わない靴で歩けば靴擦れができるのと同じで、合わない自転車で走れば必ず体のどこかに支障が起きます。
疲れがたまると集中力と判断力もなくなっていきます。
心身の疲労は思わぬアクシデントを招きます。まずは相性のいい相棒を見つけてください。
次回は事前にショップで確認しておきたいこととアクシデントに備えて持っていきたいグッズを紹介しますね。ではアロハー、マハロー。
古代ハワイ年間最大の行事「マカヒキ_Makahiki」。神と収穫に感謝を捧げると同時に休息とリクリエーションを兼ねた大切なイベントでした。4ヶ月にも渡っておこなわれていたマカヒキとはどんなものだったのか。その内容と意味を考えます。
古代ハワイアンにとって最大のイベントだった「マカヒキ」。ハワイの雨期で冬にあたる10月中旬から4ヶ月間も行われていました。
マカヒキはハワイの言葉で「Makali`i」Makaは「小さな」、「li‵i」は「目」という意味です。これはマカヒキ開催の合図であるマカリイ(プレアデス星団_スバル)のことを指しているといわれます。古代ハワイ年間最大の行事です。
マカヒキの意義は、漁業や農業を通じていつも負担をかけている海や大地を休ませ新たな活力を与えることです。この時期は必要最低限以外の労働は禁じられます。
マカヒキの間は、いつもハワイを見守っている戦神(山と海の神でもある)「クー」(ハワイ4大神)に変わって農耕・豊穣の神である「ロノ」(ハワイ4大神)がハワイを支配します。
マカヒキの準備はロノ神を表す「ロノマクア」というT字に組んだ棒から白い布を垂らしたものをヘイアウ(聖なる場所)に立て、ロノ神を迎えることから始まります。
ロノマクアは帆船のマストと帆の形にそっくりです。ハワイを発見したキャプテン・クックはラッキーなことにマカヒキの最中、帆船に乗ってハワイに上陸しました。ハワイアンにしてみればロノマクアを背負った船が祭りの真っ只中にやってきたのですから「神の使いが来た!」と拝み倒したのも無理ありません。
マカリイ(プレアデス星団_スバル)が東の空に浮かぶ時期の最初の新月の日、日没と共にカフナ(僧職・神官)がマカヒキの始まりを宣言します。現在の暦だと10月20前後になります。4か月の長きに渡るお祭りの始まりです。
海と大地を休息させるために人々も休息しました。漁や狩りはもちろん、農耕も機を織ることも禁止です。家事や掃除も含めて労働は必要最低限以外は認められませんでした。戦争行為も禁止、マカヒキに必要なこと以外の宗教行事も行うことはできません。
この厳しい掟を実行できたのは古代ハワイアンが守っていたカプ_KAPUのおかげです。KAPUとはタブー(禁忌)のこと。これはマナ(地脈に基づく神聖な力)のもたらす絶対的な戒律で、王室の人間であってもこれを破れば死を持って償わなければなりませんでした。マカヒキの様々な決めごとはこのKAPUによって定められていました。
労働も戦争も禁じられていた期間、競技大会の開催は認められていました。禁則だらけでは息がつまってしまいますから、精神の休息としてリクリエーションが必要だったのでしょう。4ヶ月も体を動かさずにいたら鈍ってしまうし病気になりかねないですよね。
競技の内容は、格闘技、ソリ滑り、相撲に足相撲、おにごっこ、やり投げ、カヌー、サーフィン、討論大会などなど多岐にわたっていました。誰でもそれぞれの特技を活かして楽しめるように工夫されていたのです。
マカヒキの間は戦争もなく近隣との諍いも禁じられていたので、休息やリクリエーションを通じて人々が絆を深めるいい機会になっていたのだと思います。
カメハメハ大王が亡くなりカプは撤回されました。同時に祭礼としてのマカヒキもハワイの行事から消えます。でも、「マカヒキ」は新年の挨拶として今で使われています。
ハワイアンの「あけましておめでとうございます」は「ハウオリ マカヒキ ホウ_Hauoli Makahiki Hou」です。ハウオリは「お祝い、喜ばしい」、ホウは「新しい」という意味です。「喜ばしい収穫に感謝して新年を祝いましょう」といったところでしょうか。「マカヒキ」は収穫だけでなく“神への感謝”という深い意味をもって使われています。
現在のお正月はカウントダウンの花火と爆竹で盛大に祝います。花火大会はオアフ島、マウイ島、ハワイ島、カウアイ島で毎年行われます。お正月自体をお祝いするのは日系人の習慣です。キリスト系はやはりクリスマスが一番盛り上がりますね。ちなみにクリスマスの挨拶は「メリ カリキマカ_MELE KALIKIMAKA」メリはMerry、カリキマカはChristmasです。
年が明けるとハワイ出雲大社をはじめとした日本の神社の分社は初詣客で賑わいます。大晦日には除夜の鐘も撞かれるんですよ。そして最近のはやりはショッピングセンターの福袋。地元民だけでなく観光客にも人気です。
もちろん民族、宗教にちなんだ新年のお祝いもあちこちで行われています。統一性がないところが様々な地域から集まった移民で構成されているハワイらしいお正月だと思います。でもハワイアンであれば形は違えど新年になれば収穫をもたらす自然に感謝をこめて「Hauoli Makahiki Hou」の精神は変わりません。
最後に豆知識。2016年日本ダービーを制した競走馬「マカヒキ」もハワイのMakahikiが馬名の由来だそうです。
ハワイの風を楽しむならセダンよりオープンカー、オープンカーよりオートバイ、オートバイよりバイク=バイシクルです。レースなら乗り慣れた自転車を持ち込むのもいいですが、ここは気軽にレンタサイクルを利用しましょう。
ハワイでは自転車のレースも盛んに開催されています。そちらに参加するようなサイクリストなら乗り慣れたマイバイクを持ち込むのが一番で。でも、気軽にアロハ〜とサイクリングを楽しむならレンタサイクルの利用をすすめます。
◇レンタルショップ_BIKE A DELIC_バイクアデリック
ワイキキ周辺ならレンタルショップは何軒もあります。その中で2016年後半にできた比較的新しいレンタルショップ「BIKE A DELIC_バイクアデリック」を紹介します。ここを基準にすれば他の店の相場も見えてきます。
レンタルフィーは変わるので予算を決めるときの参考程度にして実際の利用前に確認してください。
街乗り自転車しか用意していないショップとは違い、バイクアデリックではホノルル・トライアスロンなどのレースに参加するサイクリストにも対応するためハイレベルのロードサイクルを借りることができます。身長に合わせてフレームサイズを選べるから体に合った自転車でツーリングを楽しめるんです。
●ロード
BASIC ROAD
ワイキキやホノルルあたりの平坦な場所を走る「街乗り」ならこれで充分です。フロント・リアとも余裕のある変速数なので坂道があってもダイアモンドヘッド周回コースくらいなら十分対応しています。
35ドル/1日、25ドル/半日、7ドル/1h、2-4日間/1日あたり25ドル、99ドル/1週間
SPORTS ROAD
ホノルルから離れてラニカイやカイルアあたりまで足を伸ばすならこのクラス。乗り心地が全然違います。72号で海沿いをまわるコースでも61号でルルマフ越えをするのもこのランクなら安心。フレームサイズもベーシックよりも細かく選べます。
60ドル/1日、45ドル/半日、14ドル/1h、2-4日間/1日あたり45ドル、199ドル/1週間
PRO ROAD
レースに出るならこのクラスを借りたいところです。ハイクラス自転車の購入を考えている人が試し乗りするのもいいかもしれないですね。ちなみに今貸し出しているのはTREK Domane SL6 です。
90ドル/1日、65ドル/半日、なし/1h、2-4日間/1日あたり65ドル、299ドル/1週間
●マウンテンバイク
ロードバイクのドロップハンドルに慣れていない人はマウンテンバイクを選びましょう。タイヤが太くてroadのような軽快さは望めませんが、段差や荒れた路面に強く、安定しています。
BASIC、SPORTS、PROのランクがあり価格はロードと同じです。
●タンデム
ペダルとサドルが二人分あるフレームの長い自転車です。日本では自治体によって一般道の走行が規制されています。でもハワイは大丈夫。気のあった同士で乗れば相乗効果で楽しさ倍増。力量のある方が後ろに乗ってください。
70ドル/1日、50ドル/半日、14ドル/1h、2-4日間/1日あたり50ドル、249ドル/1週間
●子供用
子供用も用意されているから親子でサイクリングを楽しめます。自転車に乗れなくても大人自転車の後ろに連結するTAG-ALONGとKIDS TRAILERもレンタル可能。幼児や乳幼児同伴でも大丈夫です。
●ラージキッズ、スモールキッズ
ラージは24インチ、スモールは20インチ マウンテンバイクタイプの子供用自転車。リアには変速機がついているので少しくらいの坂道ならOK(個人差はありますが)。
30ドル/1日、20ドル/半日、6ドル/1h、2-4日間/1日あたり25ドル、99ドル/1週間
●Kids TAG-ALONG
大人用自転車の後ろにつける子供用の乗車装置。リアホイールのみの本体にペダルとハンドルがついているので子供自身も自転車に乗っている気分になれる優れもの。自転車乗りたい!もう少しで乗れるくらいのレベル向けです。普段プレバイク(ストライダー)に乗っている子がペラリングを覚えるのにちょうどいいです。
30ドル/1日、20ドル/半日、6ドル/1h、2-4日間/1日あたり25ドル、99ドル/1週間
●KIDS TRAILER
こちらも牽引するタイプの子供用乗車装置、アメリカでは一般的です。屋根付きのトレーラーですから乳幼児を寝かせることもできます。熱がこもりやすいので、使うときはその点に注意してください。
20ドル/1日、20ドル/半日、なし/1h、2-4日間/1日あたり18ドル、69ドル/1週間
日本でもよく見かけるベビーシートも貸し出しています。乗車装置を使って子供乗せるときは、自転車を漕いでいる大人と体感温度がまったく違うことを常に気にしてください。こまめな水分補給は乗っているだけでも必要です。
どのショップでもこれだけ車種を揃えているわけではありません。ワイキキ周辺で遊ぶことに特化して砂浜を走るビーチクルーザーやファットバイクなど特殊な自転車を貸し出しているショップもあります。目的に合わせて自転車を選んでください。
BIKE A DELIC_バイクアデリック
Hours 8:00-20:00 (winter hours: 8:00-19:00)
1960年代はアメリカン・カルチャーが大きく動いた時代。ベトナム戦争で社会がゆれ、音楽界はビートルズ、アート界にはアンディ・ウォーホル登場しました。世の中の流れはファッション業界にも大革新をもたらし、その波はアロハシャツにも届きました。
1960年代、カルフォルニアではトップレス水着が生まれ、ロンドンのファッション界には画期的なミニスカートが登場しました。1950年代に一度黄金期を迎えたアロハシャツ業界にも若い才能が次々と参入し、新しい波が訪れます。
1950年代、それまで強度の点で信頼のおけなかった生地・レーヨンが、丈夫でなめらか、しっかりとした染色に耐える素材に生まれ変わりました。レーヨンの進化はアロハシャツのプリントに大きな影響を与えます。それまで、おさえられていたデザイナー達の欲求不満が爆発したかのように、派手で複雑、自由闊達なデザインのシャツがつくられていきます。これらのトロピカルで派手な色合いと複雑なデザインは「チャプスイ」または「ハッシュ」と呼ばれ、モチーフにはハワイの伝統文化、風景が用いられました。
1960年代になると、アメリカ本土の中産階級を中心に労働者の生活に余裕が生まれ、滞在型の長期休暇を楽しむようになってきます。ハワイにも多くの人達が訪れるようになり、彼らは現地で快適に過ごすためのリゾート・ウェアを求めました。お土産に向いている派手で、ともすれば奇抜なチャプスイ柄ではなく、普段着として使える落ち着いた風合いがアロハシャツにも求められるようになりました。
色鮮やかにプリントされたフラやヤシ、ハイビスカスといったリアルな柄のものから、同じモチーフでもより幾何学的で抽象的、落ち着いた風合いのデザインへと変わっていきます。
そんな風潮の中、シャツの生地を裏返しにして裁縫する「リバースプリント:裏返しシャツ」が誕生します。
1962年、ホノルルのバーテンダー、パット・ドリアンは自分の店で着るためのアロハシャツをJ・P・ロウメインに注文します。数枚発注されたシャツのうち、1枚が生地を裏返しにして縫われていました。本来なら不良品だったのですが、パットはこれをいたく気に入り、今度は自分で生地を指定して裏返しシャツをつくります。仕上りに満足した彼は自らこのシャツを売り歩き人気を博します。「新品なのに色褪せている」それが新しいリゾート・アイテムを求める人達の要望にしっくりとはまったのです。
※リバースプリントの誕生には、パットが友人のために発注したシャツを、派手なものを好まない彼のためにわざと裏返してつくらせたという説もあります。
パットのつくった裏返しシャツは、ハワイにアイビー・リーグの伝統をもたらします。アメリカでアイビー・リーグを中心としたアパレルショップを展開していたライン・マッカルーは、新しい市場を求めてハワイで新店舗を開きます(できたばかりのアラモアナ・ショッピングセンター内)。彼はあえてリゾートビジネスには手を出さずアイビー・リーグの伝統的なアイテムで勝負をかけます。目論見はあたり、ハワイにアイビーの風がもたらされました。
そのためラインの店ではアロハシャツを扱っていませんでした。しかし、パットの裏返しシャツに出会うとその価値を認め、自らアロハシャツづくりに乗り出します。伝統的なアロハシャツをベースにアイビー・リーグシャツの型紙を使って「襟と袖がボタンダウンで型はプル・オーバー」という新しいアロハシャツを開発します。
伝統を守りながらも革新を求めるパットの精神は、他のデザイナーにも刺激を与え、大胆な試みが成されていきます。サンタモニカ生まれデイブ・ロクレンは女性用のムームーに使われていた生地を使って「ジャムズ」というダブダブのパンツをつくり出します。今では「サーフパンツ」と呼ばれているサーフウェアがジャムズです。革新的な流れはとどまることを知らずアロハプリント生地を使ったジャケットやジャンプスーツも製造されました。
レーヨンから合成繊維の生地に、トロピカルで写実的な絵柄「チャプスイ」から抽象的なデザインに、伝統的なアロハシャツの流れをくむ新しいファッションの登場と、1960年代はアロハシャツにとって革命的でした。この革新的な発想が、アロハシャツには自由がある、アロハシャツは自由の象徴だという考えを生み、自由と平和を求めるヒッピー運動のシンボル的なファッションにもなりました。
アロハシャツの着心地は体に負担をかけず、開放的な気分になります。トロピカルからコンテンポラリー・アート、純和柄、そしてシックな風合いまで網羅する縦横無尽なプリント柄は、自分の趣味をしっかりと表現しながらカジュアルでもフォーマルでも対応できる柔軟性を持っています。確かにアロハシャツには自由があります。
1950年代に完成されたと思われていたアロハシャツは60年代にみごとに更なる発展を遂げました。この先、どんな風に変わっていくのか、どうやって伝統を引きついでいくのかが楽しみです。
ハワイアンは「スワップミート(フリーマーケット)」が大好きです。週末はもちろん、平日にも開催されています。「フリーマーケットは地元の人が集まるところ。旅行者は近寄りがたいんじゃないの?」そんな心配はご無用。ハワイアンはいつだって「アロハ!」精神でウェルカムです。出店者はあなたを待っています。臆せずドンドン入り込んじゃってください。
スワップミート(Swap Meet)、日本だとあまり聴いたことのない言葉ですよね。「Swap=交換」、「Meet=出会い」を合わせた呼び方です。フリーマーケット、蚤の市と同じ意味です。
スワップ・ミートでは、衣料品、雑貨、土産物、家具、CD、DVD、家電、植物、生鮮食品まで扱っています。古タイヤを売っている人もいますよ。
地元色の強かったカム・スーパー・スワップミートは残念ながら2017年3月に閉鎖になってしまいました。カムに出店していた方々の大半がアロハ・スタジアム・スワップミートに移動しています。無くなったのは残念だけど、その分、一カ所で2つのスワップミートの雰囲気が楽しめるようになったともいえます。
一緒に有名なアロハ・スタジアム・スワップミートに出かけてみましょう。
□入場しましょう
開場は、水、土曜日は午前8時、日曜日は午前6時30分。午前中が勝負なので、なるべく早く出かけるのがポイントです。
公共交通ザ・バスならワイキキから20番、または42番のバスを使います。駐車場はFreeなので荷物を持ち帰ることを考えるとレンタカーもいいですね。
会場内を一通りまわると2〜3kmは歩くことになります。歩きやすい靴で出かけましょう。屋根も木陰もほとんどないのでUV対策は万全にしてください。
入場料1$を払って会場内へ(車なら駐車場の入口で人数分を払います)。お店はスタジアムの外周をぐるっと囲んで出店されています。土産物も市内の半額で手に入るので1$はすぐに元が取れます。
外周のいい場所(出店料金も高いところ)には本業の方達が出店しています。衣料品、雑貨、野菜や魚といった生鮮食品も売ってます。価格は市場の半値以下です。交渉次第で更に安くなることもあります。
□おすすめは個人のお店
内側2〜4列目には一般の方達が出店。カム・スワップミートの雰囲気を感じられるエリアです。個人の出店を中心にまわりたいなら出店数の多い日曜日がいいでしょう。
使い物になりそうもないものも並んでいますが、安く買いたいなら“個人の店”です。儲けようとしている業者と違い、家にあるものを処分したくて出店している人多いからです。人と話すのが楽しみで出店している人もいるし、買いたい物が目の前にあるのだからコミュニケーションは割と楽です。
□会話はシンプルに済ませます
欲しいものがあって値札がついていなかったら、難しく考えずに
「How much?」
いくつかわからないなら
「How many?」
似たような物が見たいなら
「Are there other?」
試したいときは
「Can I try on?」
金額に納得がいかないときは
「Can you price down?」
あと一息なら
「A little more.」
納得できたら
「That’s OK.」
これで大体の交渉は済みます。業者だとなかなかまけてくれませんが、個人店はかなりの確率で言い値の半分くらいまで持って行けます。
歩き疲れたら2カ所ある休憩所で一息入れましょう。テント内に椅子とテーブルが置いてあるのでゆっくりできます。ドリンクと軽食を売っている売店もあります。トイレもこちらでどうぞ。
□勝負は午前10時まで。店じまいを狙いましょう
あまりのんびりもしていられません。個人の店は午前中で店じまいしてしまうところが多いからです。特にカムから移行の出店者は10時過ぎると店をたたみ始めます。この時間帯がチャンス。投げ売りが始まっています。店によっては「タダでもいいから持っていって」なんてこともあるので、目星をつけていた物あるなら急いで行ってみましょう。
□買い物後はフードトラックでお昼
売店の他に食べ物の屋台もたくさん出ています。ロコモコなどハワイアン料理も楽しめますからお昼も開場でどうぞ。昼食後に業者のブースをまわるのがおすすめです。鮮魚なんかは買ったらすぐに持ち帰りたいですからね。
最近はスワップミートを訪れる日本人の数が減ってきています。出店者に聞いても前はもっと日本人観光客が来てくれていたとのこと。原因は言葉の壁が大きいのではないかと考えます。ワイキキはもちろんダウンタウンあたりでも日本語で事が済むお店が増えて、日本語で商品説明を掲示しているところも珍しくありません。
英語で会話をしなくてもショッピングを楽しめるなら、わざわざ現地の人が多い場所に近寄らなくてもいいと考える人が増えたんじゃないでしょうか。でも、せっかく、地元の人とふれ合うことのできて、掘り出し物に出会える場所をのぞいてみないなんて損だと思いませんか。お土産だって半値以下で手に入れることができますよ。
【アロハ・スタジアム・スワップミート】
Physical Address: 99-500 Salt Lake Blvd. Aiea, HI 96818
開催日:毎週 水、土、日
開催時間:<水・土>8:00〜15:00 <日>6:30〜15:00
入場料:1$
5月26日〜6月25日には移動遊園地も開設される予定とのこと。入場するだけなら5$。乗り物を楽しむためのPASSは色々な種類が用意されています。今は50周年記念でお得になっているようです。
※詳細はサイト等できちんと確認してからいきましょう。
THE BUS(ザ・バス)は、地元ハワイアンはもちろん、低価格でハワイを楽しみたい旅行客に人気の交通機関です。2017年10月から1日乗り放題の「1-Day Pass」も登場してますますお得で便利になりました。
基本的には日本のバスと変わらないけれど慣れていないと戸惑う場面もあるので、その乗り方をちょこっとご伝授します。
ザ・バスはオアフ島唯一の公共交通機関です。片道2ドル75セント(おつりが出ない)で島中どこへでも行くことができます。1ヶ月乗り放題パスの他に、2017年から1日乗り放題のパスも使えるようになりました。
ザ・バスを初めて利用する人はアラモアナ・センターのゲストサービスに行ってみましょう。ほとんどの路線バスがここから発着しています。各種パスはもちろん全路線図も手に入ります。路全図はウェブサイトでもで見られます。
2017年10月から全路線1日乗り放題の1-Day Pass が登場しました(※)。料金は5.5ドル。これさえあれば4時間かけて島を一周するサークル・アイランド路線だって料金を気にせず安心して楽しめます。1-Day Pass は車内でも購入できます。
※これに伴い、乗換時に使っていたトランスファー・チケットと4days Pass は廃止になりました。
長期滞在なら「Monthly Pass( 1ヶ月乗り放題)」70ドルがおすすめです。注意点は購入日ではなく購入月一杯有効(1日〜月末日)なこと。月初めに買わないと損です。
○バス停を探そう
バス停は基本、黄色地に黒のバスマークが目印です。マークの横に方面別の番号が併記されています。小さいバス停は白地に黒で番号も無いこともあり、ちょっと不安になりますがちゃんとバスはやってくるので大丈夫。
○バスが来たら
お目当ての路線番号を表示したバスが来たら、手を挙げて「乗ります!」アピール。乗らない場合は通過してもいいことを知らせるために、あらぬ方を向くとかして「乗りません」アピールが必要です。
○バスに乗る
前のドアから乗ります。日本とは違い、前から降りてくる人もいるので降りる人が優先。車椅子の人がいたら後から来たとしてもそちらが優先。お年寄りにも順番を譲ってください。
○料金は支払機に入れます
one-Wayでも1-Day passでもおつりが出ないので要注意。文句を言っても無駄です。ごねても無視されるし他の乗客からも苦情が出るだけです。お金は運転手に確認させながら投入すること。見ていないときに入れると「お金を払え」「払った」でもめることになります。
○バスに乗ったら
前寄りの横並びシートは優先席なので奥へ進みましょう。
前はアナウンスがなくて困ったのですが今はあります。その上、前方に設置してある電子掲示板に次のバス停が表示されるようになりました。表示は「道路名/最寄りの施設」、「道路名/道路名」、「道路名/住所」などです。これがそのままバス停の名称なので、自分の目的地が有名施設でない場合は、道路や住所を事前に把握しておく必要があります。
古いタイプの車両に乗ってしまうとアナウンスも電子掲示板も無いことがあります。アナウンスを聞き逃してしまうこともあるので、スマホのマップ・アプリなどで現在地を確認しながら乗ると安心です。
○バスを降りる
降りたいときは、窓に横向きに張ってある紐を引くか、ポールに着いている「STOP」ボタンを押します。電光掲示板に「STOP REQUESTED」と表示されればOK。
降りるときは前でも後ろでも大丈夫。ただし、ぼーっと見ていてもドアは開きません。ドアに貼られている黄色の「TOUCH HERE TO OPEN DOOR」というシールに手を触れればセンサーが感知してドアが開きます。センサーが鈍いときはそのあたりで手を動かしていれば開きます。無理に押し開けようとすると怒られますよ。
古いタイプの車両は手動ドアです。把手をつかんでドアを押して開けます。なかなかの反発力ですぐに閉まってしまうから要注意。自分だけさっさと降りるのではなく、次の人がドアを押さえるまで待つようにしましょう。お互い様は世界共通です。
○自転車を積むことができる!
嬉しいことに全ての車両の後部に自転車ラックがついています。運転手に自転車があることをアピールして、自分でしっかりと固定して乗車します。降りるときも「自転車がある」ことを告げておかないと、ラックから降ろしている最中に発車したり、自転車だけバス一緒に行ってしまう危険があります。
スマホアプリ「Da Bus」なら路線図と現在地の最寄りバス停、バスが何時に着くか運行状況を確認できます。日本語表記なのでご安心ください。使い方はネットでも詳しく見られます。
このアプリは使い始めたら便利で手放せません。アプリを使えばザ・バスの使用回数が確実に増えるので数週間滞在するならMonthly Passと組み合わせたいところです。
Adult:One-Way 2.75ドル/1-Day Pass 5.50ドル/Monthly BUSS PASSES 70.00ドル
Youth(6〜17歳):One-Way 1.25ドル/1-Day Pass 2.50ドル/Monthly BUSS PASSES 35.00ドル
Senior(65歳以上):One-Way 1.00ドル/1-Day Pass 2.00ドル/SENIOR PASS 35.00ドル(1年間有効)
※大人用年間パスは770.00ドル、ユースが385.00ドルです。
□The Busウェブサイト
運行状況、詳しい料金、路線の変更、工事による迂回、閉鎖されたバス停など最新情報が手に入ります。
「アロハ精神でビール造りをしています」ホームページで高らかにうたう“コナ・ブリューイング・カンパニー”。ハワイ島にある醸造所を訪ねればそれも納得。太陽光発電や節水、廃棄物の徹底したりリサイクルを行うなど、自然との繋がりを大切にしたビール造りを見学できます。試飲もできるし、オリジナルグッズのお土産も楽しみな工場見学ツアーに是非参加してみましょう。
可愛らしいゲッコー(Gecko)(※)のラベルでお馴染みの「ハアワイアン・コナ・ビール」。その本拠地はハワイ島カイルア・コナ。オアフ島の直営店でも生ビールを楽しむことができますが、できればハワイ島の本社を訪ねたいところです。
※ゲッコーとは日本でいう「ヤモリ」のこと。ハワイでも幸せの守り神アウマクア(AUMAKUA)の化身として大切にされています。
「コナ・ブリューイング・カンパニー」は1994年、キャメロン・ヒーリー(Camelon Healy)と息子のプーン・カルサ(Spoon Khalsa)によって設立されました。
●設立の精神は「アロハ」
サイトには「アロハは単なる挨拶や愛情表現の言葉ではありません。そこには言葉を越えた心の働き、自分を取り巻く自然や人々との繋がり、それらへの感謝の全てがこめられています。アロハとは生き方そのものです。私たちはアロハの精神にしたがってビール造りを行っています」とあります。
コナビールにはアロハの心が一杯つまっているのです。
コナ・ブリューイング・カンパニーの工場見学は毎日開催されています。時間は10:30と15:00の2回。参加費は5ドル。事前の予約が必要です。
ツアー時間は約1時間。英語によるガイドですが、実際の行程を目の当たりにしながらなので英語が苦手な人でも内容は理解できます。
予約と参加手続きは、入口にあるキオスク「Glowler Shack」で行います。ネットでの事前予約も受け付けています。アルコールに関わることなので身分証明書がないとツアーには参加できません。
ハワイで飲めるコナの生ビールは全てここで生産されています。ちなみにボトルビールはアメリカ本土の工場でも生産されているので、厳密にコナのハワイ地ビールというなら、ハワイに来ないと飲めないことになります。
ビール造りを解説付きで見ることが楽しいのはもちろん、ビールの製造工程で使用される電力は全て屋上に接地された太陽光パネルで補っていること、使用後のウィスキー樽を使って工場内でできる結露を集めて庭園や敷地内の灌漑用水として利用していること、麦芽の絞りカスは自家牧場や近隣の酪農家で餌として再利用し、そこでつくられた乳製品をレストラン・パブで使用していることなど、徹底した環境への心遣いに感心させられます。
見学の後はお楽しみの試飲タイム。数ある製品から4種類のビールを選んで飲むことができます。1杯120ml(4オンス)なので、4杯飲めば500ml缶ビール1本分くらいあります。もれなくお土産のオリジナルグッズもついてきます(グッズは毎回変わります)から5ドルの元は充分取れますね。
●工場見学
開催日時:毎日(10:30/15:00)
現地での予約:キオスク「Glowler Shack」
ネット予約:http://konabrewingco.com/brewery/
参加費:5ドル
※身分証明書が必要
※試飲とオリジナルグッズのお土産あり
ショップも併設しているので、ビール好きの知り合い向けのお土産探しにもってこいです。
・LONGBOARD ISLAND LAGAER
伝統的なロングボードにちなんだ名前の通りのオーソドックスなラガービールです。コナビールを飲むならまずはこれから。
・BIG WAVE GOLDEN ALE
軽い口当たりのエールタイプ。トロピカルなホップのアロマとちょっときかせたカラメルの風味が料理の味を引き立てます。
・HANALEI ISLAND IPA
個人的には、これが一番ハワイの地ビールらしいと思っています。ホップとトロピカルフルーツのような香りがウキウキとした味わいをつくり出しています。
・FIRE ROCK PALE ALE
ローストモルトを使ったアロマとフレーバーが飲んだ瞬間にガツンとくるビールです。ちょっと塩辛いハワイの伝統的な肉料理に合います。
・KONAHA BLONDE ALE
「ハワイの夏」をイメージして造られているそうです。風のように軽く、熟したマンゴのフレーバーがあなたをてっぺんへといざなってくれます(と、メニューに解説してある)。ビーチで飲みたい味だけど、ハワイでは野外での飲酒はNGなんですよね。
他にも限定上醸造のCATAWAY IPAや根強いファンを持つLAVAMAN RED ALEがあります。これらはコナ・ブリューイング・パブでいつでも飲むことができます。さらに季節限定ビールが3種類、23周年を記念したLanai Series 4種類もあるので、どれをいこうか目移りして仕方ありません。
工場に併設されたレストラン・パブ。いつでも行列必須の人気店です。出来たての生ビールを片手に石窯で焼く数種類のオリジナル・ピザにかぶりつきましょう。
私のおすすめは「Pahoehoe Spicy Chicken」。自家製牧場でつくられたモッツァレラとブルーチーズにオニオンたっぷりのレッドホットソースの組み合わせが最高。LagerやAleどちらと合わせてもミックスアップの美味しさです。
毎週日曜日の夜は様々ジャンルの生演奏も楽しめます。
ハワイを代表する楽器「ウクレレ」。でも、あの形はどうみてもヨーロッパの弦楽器に似ている?ウクレレの歴史を探ってみると、その源流はやはりヨーロッパにありました。ウクレレがどうやって海を渡ってハワイにやってきたのか。どうしてハワイアンが受け入れたのかを考えます。
ウクレレといえばハワイ、ハワイといえばウクレレ。ウクレレ無しにハワイアンは語れない……とまでいわれるハワイを代表する楽器ですが、実はウクレレはポルトガル生まれ。ウクレレの歴史は意外に浅く、19世紀後半にサトウキビ栽培の労働力としてハワイに移住してきたポルトガルの移民によってもたらされました。
クック船長のハワイ発見以降、ハワイには多くの外国人が訪れるようになります。彼らがもたらした物は急速な西洋化と病原菌。外から持ち込まれたバイ菌に抵抗力の無かったハワイアンは流行病でバタバタと倒れていきました。
時期を同じくして発展していたサトウキビ産業の働き手の多くが病に倒れ、労働者不足に陥っていたハワイ王朝は海外から広く移民を求めます。日本から多くの人がハワイに渡ったのもこの時です。移民の白羽の矢はポルトガルにも立てられました。
1879年、ポルトガル・マデイラ島からやってきた第二次移民船Ravenscrag号に3人の楽器職人(※)と2人の音楽家が乗っていました。楽器職人Augusto Dias、Jos do Espirito Santo、Manuel Nunesの3名と音楽家のJoao Luiz Correa、Joao Fernandesです。
※調べても「職人」とあるだけなのですが、ハワイに移住してすぐに楽器作りを始めていることから考えて、家具なども作るのでしょうが本業は楽器職人だったと思われます。
楽器職人の3人はすぐにハワイの木で楽器作りを始めます。主につくっていたのは故郷マデイラ島で収穫祭などのお祭りの時にギター、マンドリンと共に演奏される「ブラギーニャ(Braguinha)」でした。
なぜブラギーニャを率先してつくったのか。それは移民船がホノルル港に到着した直後の出来事が発端です。
乗船していた2人の音楽家は、ハワイに無事到着したことを神に感謝するためその場で演奏を行いました。その時、ホアオ・フェルナンデス(Joao Fernandes)は移民団で一緒だった乗客が持ち込んでいたブラギーニャを借りてマデイラ島のお祭りで演奏される楽曲を披露しました。それに合わせて移民団の皆が歌って踊りお祭り騒ぎになったといいます。その場に居合わせたハワイアン達も一緒になって大いに盛り上がり、陽気な音を奏でる小さなギター=ブラギーニャに大変な興味を示しました。
その後、3人の職人はハワイ特産の「コア」という木を使って楽器作りを開始します。製品のなかでも引き合いの多いブラギーニャが生産の中心になっていきます。ヨーロッパとは違う素材、気候に合わせて改良を加えるうちに徐々に変化してハワイ生まれの“ウクレレ”が誕生します。
よくあるパターンで諸説あります。
□イギリス軍人エドワード・パーヴィス説
1800年代、兵役を終えたエドワード・パーヴィスはハワイにやってきました。そこで出会ったのが3職人のつくっていたブラギーニャです。すぐに演奏法をマスターし、あちこちでコンサートを開始して大好評を博します。体の小さい彼が、全身でリズムをとりながら演奏する姿は「飛び跳ねるノミ」のように見えたので「UKU=ノミが LELE=飛び跳ねる」、彼の演奏している楽器も“ウクレレ”と呼ばれるようになりました。
□ホアオ・フェルナンデス(Joao Fernandes)の指説
ハワイの到着を祝ってホノルル港で演奏したホアオ・フェルナンデス。彼がブラギーニャを演奏しているときの指の動きがまるで「飛び跳ねるノミ」のように見えたことから、やはり同じ流れで“ウクレレ”。
□ハワイ王朝最後の女王の説
リリウオカラニ(Liliuokalani)はカラカウア王の妹でハワイ王朝最後の女王。彼女は「ブラギーニャはポルトガルからハワイへの贈りものである。だから“贈り物”という意味の“UKU”と“やってくる”という意味の“LELE”を組み合わせて“ウクレレ”と呼んだのだ」という説を唱えました。
ちなみに、名曲『アロハ・オエ(Aloha’oe)』を作詞したのはリリウオカラニです。
エドワード・パーヴィスもイオラニ宮殿に呼ばれて王、族の前で演奏していました。これらが複合していつの間にか「ウクレレ」という名前がついたのではないでしょうか。
ハワイの気候にピッタリをはまったその陽気な音色はハワイアンをたちまち虜にしました。サイズが小さくてどこにでも持っていけ、気が向けばすぐに演奏会を開くことができ、値段もスチールギターに比べてぐっとお手頃なウクレレはハワイ中に広がっていきます。
ウクレレがハワイにもたらした素晴らしいことは、それまでは詠唱と打楽器のリズムが中心だった民間音楽に、誰もが気軽に演奏できるメロディーを提供したことです。
楽器に触れたことがない人でも、ハワイに来ればウクレレに触れてみたくなるはず。ハワイで買ったウクレレがきっかけで音楽を始めた人も多いのです。ウクレレ工房では見学やワークショップを開催しているのでツアーのプランに加えてみてはいかがでしょうか。
トイレ先進国の日本人にとって、海外旅行で苦労するのが「トイレ」。それは世界的な観光地ハワイでも変わりありません。「トイレ事情に恵まれすぎている日本がおかしい」といってしまえばそれまでですが、せっかくの楽しい旅をトレイで台無しにしないために、前もってハワイのトイレ事情を知っておきましょう。
日本人にとってハワイのトイレ事情は決していいものとはいえません。海外旅行慣れしている人なら「ハワイのトイレ?他に比べたらいい方だよ」というでしょうが、山のてっぺんにまでウォシュレット完備のトイレがある国の人間にとっては結構なストレスになります。
まずトイレ自体を探すことが日本のように簡単ではありません。それは一番の繁華街であるワイキキでも同じです。
公衆トイレは限られた場所にしかありません。大きな公園などの公共施設には設置されていますが、人気のない場所にあるトイレの使用はおすすめできません。夜の公衆トイレも使わない方が安全です。ショッピングセンターや公共施設のトイレでも、子供だけで行かせることは絶対止めてください。
コンビニにも、日本では当たり前の「ご自由にお使いください」トイレはありません。ファーストフード店にもないのがデフォルトです。それ以外の飲食店でもトイレは他の店との共有が多く、普段は施錠されていて使用するときはお店の人にキーを借りなくてはいけません。
人の出入りが自由なホテルでも、大抵は宿泊客かレストランなどの利用客しかトイレを使わせてくれません。こちらもキーを持っていないと使えません。
トイレを使うならショッピングセンター、モールがいいでしょう。トイレの近い人は、自分の行動範囲のどこにそれらの施設があるか把握しておくと焦らずに済みます。お店に入ったら、まず店内マップをもらってトイレの場所を確認します。衛生面を気にする人は前もって下見をしておかないと大型店舗でも「思ったより汚くて使う気になれない」なんてこともあるのでご注意を。
ワイキキ周辺でおすすめのトイレをご紹介します。
●T Galleria By DFS HAWAII
営業時間: 9時30分~23時00分
●ロイヤルハワイアンセンター
営業時間: 10時~22時
●インターナショナル・マーケットプレイス
営業時間: 水~日・10時~22時
●メイシーズ
営業時間:10時~23時
英語でトイレ、トイレットは便器そのものを表す言葉です。“Where is the toilet?”だと「便器はどこですか?」と聞いているようなもの。まっすぐすぎて恥ずかしいですし、ホームセンターなら便器売り場に案内されてしまうかもしれません。
トイレは、「レストルーム(Restroom)」または「バスルーム(Bathroom)」と表現します。
“Can you tell me how to get to restroom?”
または
“Where is the Bathroom?”
と聞きましょう。
トイレのサインは基本的に英語表記です。たまにハワイ語表記を見ることもあります。その場合、「男性=Kane」「女性=Wahine」「家庭用(ファミリー・多目的)Ohana」です。
ハワイのトイレでチップは必要ありません。
トイレに入って違和感を覚えるのは、上下が空いていること。閉まっているドアの下からは座っている足が見えますし、上はのぞき込もうと思えばできる高さです。上下が空いているのは、使用中なのがわかるためと防犯のためです。
防犯のため、といわれても人気のないところでセミオープンのトイレに無防備でしゃがんでいるのは結構不安です。人がいたらいたでズリ下げたズボンや下着が丸見えなのも、音やニオイも……これは慣れるしかありません。
便器の高さは高いです。男性でも便座に座ると足がブラブラしてしまうことがあります。男性用便器も高いものと低いものが並んでいることがあります。高い方を選ぶとつま先立ちしないと用を足せない場合もあるので、人が並んでいるときは低い方を選ぶといいでしょう。
当然といえば当然なのですが、ウォシュレットを期待しないでください。便座を除菌するアルコールもありません(便座に引くペーパーは見たことがあります)。
トイレットペーパーは日本のものに比べるとゴワゴワです。手の届くところに予備が用意されているとは限りません。
手を洗った後は、備え付けのペーパータオルを使うのが普通です。
知り合いのウォシュレット慣れした子供が、いつまでもお尻が汚れているような気がするといってトイレットペーパーを使いまくって処理に困ってしまったことがあります。そんなことにならないよう、神経質な人はトイレを快適に使うために日本からある程度準備していきましょう。
・流せるウエットティッシュまたは携帯ウォシュレット
ティッシュは必ず、流せるものを!
・トイレットペーパー
お尻に問題のある人にとってハワイのトイレットペーパーは辛いかも。
・消毒用アルコール
便座だけではなく、ハンドタオルを引き出すレバーの消毒にも使えます。
・ハンカチ、ハンドタオル
これは当たり前ですが、念のため。
ハワイに限らず、トレイ事情はお国によって様々です。郷に入れば郷に従え、あまり神経質にならず「あきらめ」が快適にトイレを使うためのコツです。
ただし、トイレの場所だけは前もって調べておいて損はありませんよ。
ハワイの民族衣装という価値を確立しているアロハシャツ。でも、アロハシャツが誕生したのは1930年代。ハワイにはそれよりもずっと前から人々が暮らしていました。
アロハシャツの誕生前、ハワイアンはどんなファッションに身を包んでいたのでしょうか。
ハワイを発見したのはイギリスの探検家キャプテン・ジェームズ・クックです。
発見といっても、ハワイにはそのずっと前から、クック船長の帆船よりも簡単な装備のダブルハルカヌーを操って太平洋を乗り越えた勇気あるポリネシア人達が住んでいました。
ポリネシア人が身につけていたのは「カパ」と呼ばれる布で作られた最低限の衣服だけでした。
男は“マロ”という下帯(ふんどしですね)、女は“パウ”というスカート、時には寒さを防ぐため鳥の羽でつくったケープを羽織っていました。常夏のハワイではこれで充分だったのです。
カパは、ワウケ(桑)の樹皮をはがし、その内側の皮だけを水にさらし、丸太の上で何日も辛抱強く棍棒で叩いて柔らかくしてつくられました。
これは主に女性が担当する作業でした。一見単純そうですが、よい生地に仕上げるためには熟練の技が必要だったため技量のある女性職人は尊敬を集めました。カパをつくる女性の姿はアロハシャツの柄としても残っています。
ハワイアンは、カパにカラフルな木の汁や泥、炭で染められ木型を使っても洋画ほどされ、木の実で香りをつけてマロやパウに仕立てました。ケープに使われた南国の鳥の羽も鮮やかなものをだったので、初期の頃からハワイアンファッションはかなりトロピカルなものだったと思われます。
※サモアにこれと製法が似ている「タパ」という生地あり、ハワイにも輸出されていたためハワイ産のカパと混同されますが模様や色が異なる別物です。
ハワイに初めて「シャツ」を持ち込んだのはクック船長です。
1778年、ハワイを訪れたクック船長にカラニオプウ王は鳥の羽で折ったマントとかぶり物などを送りました(ハワイ王のマントは見事なもので、カメハメハ大王の使っていたものはビショップ・ミュージアムで見ることができます)。
クック船長は返礼としてリネンのシャツと短剣を贈りました。
これがハワイアンが手にする初めてのシャツだったはずです。クック船長のシャツこそ本当のアロハシャツの元祖といえるかも知れません。
ハワイアンから大歓迎を受けたクック船長たち。見たこともない軍服を着て、りっぱな船に乗ってやってきた彼らをハワイアンは「神の使い」だと思い込んでいました。
しかし、そのため、クック船長は非業の最期を遂げることになります。本国に帰る途中、嵐に遭ってハワイに引き返してきたクック船長達をみて、島の住民達は「神の使いが嵐ごときで引き返してくるわけはない、俺たちは騙されたんだ!」とばかりに怒り狂い、勢い余って船長を殺してしまいます。
神様扱いされて調子に乗っていた船乗り側にも責任のある話なのでハワイアンばかりを責めるわけにはいきません。
船長の遺体は海に埋葬されました。この時、残された血染めのシャツは、10年後、スペイン人の探検家の手に渡った後、ハワイ王へ改めて献上されたらしいのですが、残念ながらその後どうしたのかはわかっていません。
クック船長がハワイを発見したことで、ハワイは西洋と東洋の文化が接する要衝の地になり、ハワイアン・ファッションの西洋化が急速に進んでいきます。
1810年代、イギリス製のプリント地がタヒチそしてハワイへと輸入されます。
木綿製の生地で“パレオ”と呼ばれました。丈夫で模様も美しいパレオは、つくるのに手間がかかる割に耐久性や耐水性の低いタパを駆逐していきます。
パレオと一緒に西洋の服飾文化もハワイに上陸しました。
1820年にハワイを訪れた宣教師は「ハワイの王室では西洋式の衣服を着るのが当たり前になっている。ある女王はキャラコのガウンの下にギンガムシャツ、また別の女王は襟をゴールドのレースで飾ったベルベットのガウンを羽織り、羽のリースとビーズのネックレス姿で出迎えたくれた」という記録を残しています。
1820年代、ハワイの女性達は宣教師の妻達をまねて、針と糸を使って服を縫うようになります。王室で使われていたサテン、レース、モスリン、シルク、クレープといった現代でもお馴染みの生地も一般化しました。
やがて西洋のドレスをハワイスタイルにアレンジした「ムームー」が登場します。今でもフラの衣装や正式のウェディングドレスとして受け継がれているホロキュ(ホロクまたはホロムー)もほぼ同じ時期に誕生しました。
アロハシャツの元祖といわれている「パラカ」も1800年代の初めにハワイに上陸します。
パラカは欧米の船乗りが来ていた長袖の上着“フロック”が語源だといわれていますい。ハワイアンはフロックに使われていた生地のことを「フロック」と呼んでいて、それがいつの間にか「パラカ」に変わり、パラカでつくられた木綿地のチェック柄のシャツも「パラカ」と呼ばれるようになりました。
服のフロック→フロック生地→パラカ生地→チェック柄のパラカ生地→パラカシャツ
というわけです。
さらにこのパカラが日本人移民と出会うことでアロハシャツへと発展していきます。
パラカと日本人との出会いがアロハシャツの起源です。実際に「アロハシャツ」と名のつくシャツはいつ、どこで、誰が誕生させたのか……これは日本の「カツ丼」誕生と同じくらい諸説あります。次はそのあたりをお話ししたいな、と考えています。
水や土地に恵まれていないハワイ諸島。でもビーチに一番似合うお酒といったらビールです(似合うといってもビーチでの飲酒はNG)。
その土地でうまいのは、やっぱりそこで造ったお酒。そこのところをわかっている根っからのビール好きはどこにでもいるもので、ハワイにも今話題のクラフトビールを醸造している会社があります。トロピカルホップの香りただようハワイアン・ブルワーリーを紹介します。
ハワイでもっとも歴史のあるビールといえばこれ。海と空からもらったブルーや濃紺のラベルにカメハメハ大王のマークが目立つボトルを、日本の輸入ビールコーナーで見たことのある方も多いのではないでしょうか。
最初の製造・販売元だったHonolulu Brewing & Malting Companyの創業は1897年。翌1898年からプリモビール発売。1920年から33年まで続いた禁酒法時代も乗り越え、1971年にはハワイでのシェア70%を誇る、ナンバーワン・ハワイアンビールの座を獲得しました。
しかし1997年、本土からのビール攻勢に敗れ惜しまれつつ製造停止。100年もの歴史に幕を閉じ、ビール好きのハワイアンをガッカリさせました。それ以来、プリモビールは「幻のビール」と呼ばれ、嗜好品からコレクターズアイテムとなってしまったのです。
それから10年。2007年に待望の復活。地元ではテレビ、新聞、ネットに「Primo is Back!」の見出しが躍る大盛り上がりでした。
現在の製造元パブスト醸造会社(Pabst Brewing Co)は、アメリカ本土・テキサス州に本社があります。製品自体もカルフォルにアで生産されていますから「ハワイの地ビール」とはいえないかもしれません……
でも、原材料になるサトウキビはハワイ産ものを使っているし、鮮度が命のDRAFTタイプはハワイで作られています。現代ハワイのライフスタイルに合わせて醸されたIsland Lagerは、ライトな飲み口と後味のキレが南国の気候にピッタリです。
ちなみにプリモ(Primo)の意味は「最高(The Best)」。
ハワイで真っ先に味わっていただきたい一杯です。
プリモビール・DRAFTの醸造を引き受けているのが、カウアイ島・カラヘオにあるKeoki Brewing Company です。
カルフォルニアでクラフトビールを学んでいた創業者が、バカンスで過ごしたカウアイ島・リフエ_Lihueの軟水に惚れ込んで家族で移住、1998年にKeoki Brewing Company を創業しました。
徐々に知名度あげ、2013年には醸造所に併設して自社ビールを飲ませるレストランをオープン。何種類もの地ビールと、カウアイ島産の食材を使ったは店は地元民にも観光客にも大人気です。
レストランでは何種類ものビールを楽しめますが、いつでも飲めるフラグシップ・ビールは2種類。
・ルフエ・ラガー(Lihue Lager)Lager – Helles
飽きのこない伝統的なジャーマンスタイルのペール・エール。トロピカルなホップの香りが魅力です。
・ブラックリムジン(Black Limousine)Lager – Euro Dark
明るいルビーのような色をしたローストタイプのビールです。軽めの黒ビールといえばわかりやすいと思います。鼻に抜けるコーヒーとカラメルの香りが、ちょっと味付けの濃いハワイの伝統的な肉料理にピッタリ。ライトボディなので何杯でもいけます。
この他に季節限定ビールが数種類用意されています。
今、何が飲めるかはサイトの「Our Beer」ページで確認してください。ちょっとのぞいてみると、今、提供しているのはフラグッシップの他に5種類あって、その中には……熱帯のアルマジロ・ビール?
・熱帯のアルマジロ・オートミール・ペールエール(Tropical Armadillo)Oatmeal Pale Ale
柑橘系の風味とアロマホップのフルーティーな香りを、オートミールがクリーミーな口当たりでまとめています。
だそうです……押し麦がまとめるあたりがアルマジロなのでしょうか?気になります。
Kauai Beer Company
4265 Rice Street,
Lihue, HI 96766
Phone. 808-245-2337
Email. info@kauaibeer.com
HP http://www.kauaibeer.com
Facebook https://www.facebook.com/KauaiBeer/
ハワイの地ビール。まずは一杯目ということで、もっとも歴史のあるプリモビールとその現地醸造を引き受けているカウアイビールを取りあげました。ハワイのクラフトビール、まだまだおすすめがあります。
醸造所にアロハ!ブルワー達にマハロ(感謝)、とっておきの一杯でヒパヒパ(乾杯)!
※注:しらけちゃうかもしれませんが、ハワイでの飲酒事情にちょっと触れておきます。
・ビーチ、路上、公園など公共の場所での飲酒は禁止
飲酒どころか公共の場でアルコールをむき出しで持って歩くこともできません。コーラルブルーの海を眺めながらいっぱい、と、いきたいときはオーシャンビューのお店に入るかクルージングでどうぞ。
・飲酒は21歳以上
飲酒は21歳以上です。20歳からではないのでご注意を。26歳までは現地の人でもID(写真付きの身分証明書)がなければアルコールを買うことができないし、お酒を出しているお店に入るときにもチェックされます。日本人は若く見られるので(30を過ぎた女性が中学生どころか小学生に間違われたこともあります……本人は微妙に喜んでいましたが)、パスポートを持っていないと入店できません。
ハワイのアルコール事情は改めて詳しくお伝えしますね。
映画『ブルーハワイ』は往年の大スター、エルビス・プレスリーの代表作のひとつです。オリジナルカクテルの誕生やアロハシャツの普及にも一役買ったエルビス。1973年に世界で初めて人工衛星を使い、世界同時中継された伝説のコンサート「アロハ・フロム・ハワイ」をはじめ、ハワイとの繋がりが強かったエルビス。ハワイに残る彼の軌跡を辿ります。
まだまだ人種差別がされている時代、白人的なカントリー&ウエスタンとアフリカンアメリカン的要素の強いリズム&ブルースを掛け合わせたような音楽を発信したエルビス。そんな画期的な人物だったからでしょうか、エルビスは西洋と東洋の人々が共存しているハワイが大のお気に入りでした。
デビューから数年後の1957年にはオアフ島でコンサートを開いています。その後も立て続けに、『ブルーハワイ』(1961年)、『ガール!ガール!ガール!』(1962年)、『ハワイアン・パラダイス』(1966年)の3本の映画を撮影し、1961年にはパール・ハーバーの「アリゾナ記念館」を建築する費用づくりのためにチャリティーコンサートを行っています。
撮影やコンサート、休暇で公私とも30年間にわたって何度もハワイを訪れています。
ハワイでの定宿はハワイアン・ヴィレッジ・ホテル(現在のヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾート_Hilton Hawaiian Village Waikiki Beach Resort)。ワイキキの喧噪から離れた立地と、いつも利用しているアラワイ・ヘリポートからのアクセスがよかったことに加えて、なによりもエルビスのプライベートを尊重するスタッフの質の良さが、お気に入りの理由だったといわれています。
ハワイアン・ヴィレッジ・ホテルの名物カクテルが「ブルーハワイ」です。映画『ブルーハワイ』が元になって作られたカクテルだと思っている観光客が多いけれど、実はこのカクテル。1957年に誕生しています。
他のカクテルと同様、誕生秘話には諸説あります。
地元では当時バーテンダーを勤めていたハリー・イーがエルビスのリクエストに応えて作り出したという説が有力です。カクテルが先で映画が後、でも残念なことに映画にブルーハワイは登場しないのです。是非、エルビスが飲んでいるシーンを加えて欲しかった。
現在、ブルーハワイはラムベースのカクテルということになっていますが、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾートのタパ・バーでは、ハワイアン・ヴィレッジ・ホテル時代からのオリジナル・レシピ、ウオッカベースのブルーハワイを楽しめます。
エルビスにとっては13枚目のゴールドディスク(※)になった映画『ブルーハワイ』のサウンドトラック(1961年)。アルバムジャケット写真でエルビスが着ている赤いアロハシャツは、シャヒーン社製のディアレ・タパ・プリントです。
シャヒーン社は、アロハシャツを全世界に広めた実績を持つテキスタイル・デザイナー/アルフレッド・シャヒーンが1948年に起ちあげた伝説の一流ブランドです。デザインを担当したのは当時、新進気鋭の才能といわれたボブ・サトー。
人々の印象に残るアルバムジャケット。その撮影のために一級品を用意してくるところに、アロハシャツを含めたアパレル関連をハワイの基幹産業にしたい、という当時のハワイの民間企業と公共団体の並々ならぬ思いがこめられています。
その声に応えるように、映画の中でエルビスはカハラなど他の有名メーカーのアロハシャツをシーンに合わせて着こなしています。映画を見てもらえばわかるのですが、その着こなしがまた格好いいんですよね。ハワイアンの間でエルビスは「キング・オブ・アロハ」と呼ばれています。
アルバムジャケットでは明るい赤をベースにしたタパ柄のアロハシャツを着ていますが、劇中は抑えめの色合いで通しています。これがアロハシャツは派手な衣装などではなく、どんな場面でも着こなせるファッションアイテムだ、という考えを広める助けになったのでしょう。
エルビスと同じデザインのアロハシャツを着てみたい、着こなしてみたい、そう考えるファンは現在もたくさんいます。アルバムジャケットで使われたのと同じデザインのシャヒーン製アロハシャツは当時から入手困難で、SUN SURFから復刻版も発売されました。今となっては復刻版もレアなコレクターズアイテムです。
ちなみにこの時、エルビスが着ていたのはコットン素材のアロハシャツ。1960年代、レーヨンはアロハシャツの素材として主流ではなくなっています。ボタンの素材はメタルなので、アンティークを探すならそのあたりにこだわるといいですよ。
※1988年まで100万枚以上売れたレコードに与えられていた称号。日本でいえばミリオン・セラー。プレスリーのすごさがわかります。
エルビスとハワイの蜜月は晩年まで続きます。
1973年1月、ホノルルで開かれたコンサート『アロハ・フロム・ハワイ』は世界で初めて衛星生中継され、40カ国15億人以上の人々がそれを視聴しました。当時の世界人口が39億人ですから、世界のほぼ半数の人が番組を見たことになります。
アロハ・フロム・ハワイも、1966年に癌で亡くなったハワイの有名なシンガーソングライター/クイ・リー(クイオカラニ・リー)の遺族が設立した「クイ・リー癌基金」のためのチャリティーコンサートでした。クイ・リーはエルビスのヒットナンバー『I’ll Remember You』の作者です。
このコンサートの4年後、エルビス・プレスリーは42歳で没します。
コンサート会場に使われたニール S. ブライスデル・センターの正面玄関には等身大の銅像があります。現在でも聖地巡業者は絶えることなく、その首にはいつも熱心なファンがかけたレイが飾られています。
エルビス・プレスリーに興味が無かったという人でも、ハワイの風景の中でエルビスの歌声を聴いたことがきっかけでファンなってしまうことが珍しくありません。一度経験したら、あなたもハマってしまうと思いますよ。
日本人とは古い関わりを持つハワイ。ハワイには日本の有名神社分社がいつくもあります。地味に流行っている御朱印を集めの面白ろさをハワイでも味わってしまう。そんなパワースポット巡りに出かけませんか。
日本からハワイへの移民は、訪米使節団の勝海舟や福澤諭吉がカメハメハ大王から「サトウキビ畑の労働力として、日本人の力を貸してくれないか」と直接依頼されたのが始まりです。最初の移民団がハワイに渡ったのは明治時代1885年のこと。それから百数十年、ハワイの地には日本の文化が根付いています。
神社の分社もそのひとつ。日本の神社と同じように、お宮参りや七五三のご祈祷、結婚式をあげることもできます。もちろん、一般参拝はWELCOMEで、トロピカライズされた御朱印帳やお守りも用意されています。
出雲大社は島根県出雲大社町に鎮座する日本を代表する神社です。その創建は、ご祭神である大国主命の国譲りにまで遡ります。まさに神話世界のお話で年代などわかりようがないのですが、神宮を作らせたのは垂仁天皇だと伝わっています。伊勢神宮とともに日本人なら一度はお詣りしたいスポットです。
その分社であるハワイ出雲大社(ハワイ出雲分院)の創立は1906年。ホノルルのノース・ククイ・ストリートにあります。去年は110周年の大祭で盛り上がりました。
本家の規模をコンパクトにした真っ白な鳥居(神額には「布哇出雲大社」の文字が)をくぐれば首を華やかなレイで飾った狛犬が迎えてくれます。お参りの前に清めておこうと手水舎にいけば、なんとペーパタオル完備!本殿はこじんまりとしていますが、造りは威風堂々、千木と鰹木が紺碧のハワイの空によく合います。
社務所でお守りやお札を授与してもらえます。サーファーなどシー・アクティビスト向けのWater Safety(水難除け)お守りや、ホノルル・マラソンにちなんだ「走行安全祈願」のMarathon(マラソン)といったハワイならではのお守りも並んでいます。12月のホノルルマラソンの前にはランナーの安全を願うご祈祷も行われます。
トロピカル植物がデザインされた御朱印帳にはハート型の交通安全ステッカーが貼ってあり、さらに御朱印を頼めば「ハワイ出雲大社 参拝 ALOHA!」と記帳してくれます。
ハワイ出雲大社
215 N Kukui St, Honolulu, HI 96817
Tel:+1 808-538-7778
社務所受付時間:8:30〜17:00
金刀比羅神社は四国・香川県、大宰府天満宮は九州・福岡県に本社があります。金比羅宮のご祭神は大物主神、天満宮は菅原道真公です。
ハワイ分社は、フリーウェイH1と併走するホノルル・オロメアストリート沿いにあります。ハワイ金比羅神社の建立は1920年、ハワイ太宰府天満宮は1952年です。
こちらには海難を避け開運を授ける金比羅様と学業成就の天満宮が同じ境内に鎮座されているので、一粒で二度美味しいことになります。
そんなありがたい神様が同居しているにも関わらず、こちらの社務所は無人です。お札やお守りも購入できますし、御朱印を受けられますが全部セルフです。金額を指定の封筒に収めてポストに入れておくのが決まりです。おおらかでいいですね。50セントでおみくじを引くことも出来ますよ。
初詣の時は日系人や在日人で、かなりの賑わい、地元の愛好家による和太鼓の演奏があり、お雑煮のおふるまいもあります。
ハワイ金刀比羅神社・ハワイ太宰府天満宮
1239 Olomea St, Honolulu, HI 96817
Tel: +1 808-841-4755
本社は愛媛県西条市にあります。石鎚神社のご祭神は石鎚毘古命、ご神体は石鎚山です。石鎚山は西日本最高峰で日本七霊山のひとつ。石鎚本教の総本山で弘法大師も修行したと伝えられています。
御利益は願望成就。とくに恋愛運アップ、出会いと縁結びの神様として女性に人気があります。
ハワイ分社は、ホノルル・サウスキングストリート沿い。マックカリーストリートとの交差点からすぐの場所にあります。創祀は1913年です。
こちらの神社も普段は無人です。本殿に参拝記念カードと御洗米、御朱印が置いてあり、「ご自由にお持ちください(無料)This is Free!」と丁寧に記してありますのでありがたく頂きましょう(数に限りがあるので無いこともあります)。
ハワイ石鎚神社
2020 S.King St. Honolulu Hawaii
ホノルルの市街地を離れたヌアヌ地区のパリハイウェイ沿いにあります。社殿は民家を改築したもので鳥居もありません。ご祭神は天照大神と天之御中主神。カメハメハ大王とジョージ・ワシントン大統領も一緒に祀られています。ワシントン大統領もまさか自分が日本の神様と同じようなあつかいされるとは思っていなかったでしょうね。
四国・高知からの移民が1903年に創祀したのが始まりなので、ハワイで一番古い神社だと思います。二度の引越を経て今の場所に落ち着いたのは1957年とのこと。
ハワイで唯一の自動おみくじ機があります。1回25セントです。
ハワイ大神宮
61 Puiwa Rd, Honolulu, HI 96817
Tel: +1 808-595-3102
と思ったら布哇大神宮よりも古い歴をもつ神社がありました。ハワイ島ヒロに鎮座するヒロ大神宮です。
創建は1898年「日本国外最古の神社」とのこと。元の名は「大和神社」でした。主たるご祭神は伊勢神宮と同じ天照大神と豊受大御神です。
御朱印やお守りの授与も本殿で受け付けています。ハワイに自生するオヒアレフアの赤い花をあしらった「所願成就・身体健全のオヒアレフア守」はお土産に喜ばれそう。御朱印も、火山、ハイビスカス、フラダンス、オヒアレフア、カメハメハ大王のどれかを選べて迷ってしまいます。
ヒロ大神宮
10 Anela St, Hilo, HI 96720
出雲大社以外の神社は、いつでも人がいるとは限りません。神社が無人なのは神主さんたちがそれだけではやっていけず、普段は別の仕事に就いているからです。きれいに掃除された境内や、無料で配布しているお札に宮司さんたちの神社に参拝する人達への思いを感じます。そういうところでは礼節を守って行動しましょう。お賽銭もはずんでくださいね。
ハワイの神社が末永く続くよう願いをこめて……マハロ!
まだまだ奥深いアロハシャツの世界。ヴィンテージ・アロハシャツマニアのこだわりのひとつに「ココナッツボタン」があります。ハワイの象徴ともいえるココヤシとアロハシャツの関係に迫ります。
ハワイの風景に欠かせない植物といえば“ヤシの木”ですよね。それもそのはずで、ハワイにはココナッツツリー、パームツリー合わせて200種類を超えるヤシの木の仲間が自生しています。
ヤシの実(ココナッツ)がなるのがココナッツツリー。パームツリーは実のならない種類で、家の前や街路樹として植えられているのはこっちです(実が落ちてきたら危ないですからね)。
どちらのヤシの木もハワイアンにとっても生活に欠かせない大切な植物です。
キャプテン・クックがハワイを発見するずっと前、ポリネシア人が太平洋を越えてハワイにやってきたときから、ヤシの木は衣食住すべての面でハワイアンの生活を支えてきました。ハワイアンはヤシの木の全ての部分を利用しています。
ヤシの木は住宅の建築材料になります。幹を使って骨組みを組んで、ヤシの葉で屋根を葺いた伝統的な住宅はビーチや博物館で見ることができます。住宅の前のヤシの木は装飾であると同時に風除けの役目も果たしています。
ヤシの葉やココナッツから取れる線維は、マットや帽子など様々な生活用品へと加工されます。ヤシの葉はそのままで素材をくるむ調理器具や食器としても重宝されています。
ココナッツは、ココナッツジュース、ココナッツミルクとしての利用はもちろん、ココナッツオイルを搾ったり、砂糖を作れる種類もあります。そのエキスは薬としても使われてきました。
固い殻はそのまま食器としても使われていますし、その固さを活かして工芸品の材料としても活用されています。ココナッツで作られたクラフトワークはハワイのお土産としても人気がありますよね。
ココナッツはアロハシャツのボタンの材料にも使われています。
アロハシャツ誕生当時からボタンには色々な素材が使われてきました。
・ココナッツ
ハワイで採れるココナッツから作られるボタンは_本来_アロハシャツのボタンとしてもっともポピュラーな素材です。ハワイ産よりもフィリピンなど東南アジアで作られた製品が多く出回っています。
・バンブー
日本や東南アジアから輸入される繊維のつまった竹を使っています。風合いはいいのですが、ココナッツよりも加工がしやすいため安価です。ハワイ製のココナッツボタンを駆逐する要因のひとつになりました。
・白蝶貝・黒蝶貝ボタン(シェルボタン)
貝殻から削り出したボタンです。蛎殻から作られるものもあります。パールのような上品な光沢感がフォーマルシーンで活躍するシルク製のアロハシャツとよく合います。
・練りボタン
貝の粉末をユリア系の樹脂(尿素)で固めたもの。色素を混ぜることで自然素材なのに自由な色を作ることができます。貝殻の持つ光沢感を失っていないのでプラスチック製とは一線を画します。
その他に、木製、プラスチック製、金属製のものがあります。メタルボタンはアロハシャツに合わないように思いますが60年代始めからが使われています。エルビス・プレスリーがアルバム・ブルーハワイ・サウンドトラックのジャケットで身につけていることからコアなアロハシャツ愛好家の間で人気のアイテムです。
しかし、アロハシャツの定番はなんといっても「ココナッツボタン」です。
ココナッツボタンは、ハワイの手工芸品として伝統的に作られてきました。学校の工作にもボタン作りが取り入れられていたくらい一般的なことだったのです。
とはいえ、固い殻からココナッツボタンを作るのは思った以上に大変です。アロハシャツ用として使われ出すと需要が増えココナッツボタンの数が足りなくなり、工業ベースでの生産が必要になってきます。
ハワイで最初のボタン・メーカーはジョン・A・オオヤ&カンパニーです。元々、食器やティキ像、オーダー家具を扱うクラフト工房なのでボタン製造のために設備は整っていたものの、規模的には家内手工業でした。
本格的な工業生産に乗り出したのはホノルル市長だったジョン・H・ウィルソンです。大量に廃棄されているココナッツの実を活かすため。1948年ココナッツボタンの製造工場をワイキキに建設しました。工場の運営を障害者支援のNPOに任せ、障害のある人たちが作ったボタンをハワイアン・ボタン株式会社製として売りだし成功を収めました。
しかし、アロハシャツ生産が基幹産業として育っていくに従って、安価なフィリピン製ものや日本製のバンブーボタンが輸入されるようになりハワイ製のココナッツボタンは衰退していきます。
でも、レーヨン生地に昔ながらの抜染でプリントされたヴィンテージものには、独特の線維模様がナチュラルな存在感を主張するココナッツボタンがしっくりきます
特に手作業で仕上げられたハワイ製のものは、なめらかな表面の仕上げと色味が違い、ヴィンテージファンに言わせると「手触りでわかる」そうです。
ハワイアン・ココナッツボタンには、丸いものだけではなく、三角や木の葉をかたどったものもあり、クラフトマンの技術に培われた遊び心が垣間見えます。
ココナッツボタンづくりは大変ですが、自分で使う分くらいなら作れないことはありません。ヤシの実の果肉と線維を取り除き、ボタンの元になる形を切り出して、磨きをかけ、糸を通す穴を開けます。
やってみると手間はかかりますが、ドリルのホールビットで型を切り出し、磨きやボタンホール開けにもドリルの力を借りれば結構キレイに仕上がります。ポイントはボタンを加工するときにしっかりと固定できる工夫をすること。
ココナッツボタンの人気は今でも廃れていません。ヴィンテージ・アロハ愛好家でなくても「本物のアロハシャツと呼べるのはハワイアン・ココナッツボタンを使ったものだけだ」と言い切る人が増えているくらいです。
産地にこだわらなければココナッツボタンは日本のクラフトショップでも手に入ります。お気に入りのアロハのボタンをココナッツに変えるだけでガラッと印象が変わりますよ。
ハワイアン料理は文化の交差点。
ハワイアン料理には、元祖ハワイアンであるポリネシア人が持ち込んだ頃の形を色濃く残したものから、西洋の食も東洋の食もまるっと飲み込んで、これぞハワイアンに昇華した料理もあります。日本からの移民も多かったので、日本人の舌に合うレシピもたくさん残っています。
ハワイで長年愛されてきた伝統料理でホームパーティーを開いてみましょう。
ハワイ料理のルーツは、最初の移住者だったポリネシア系海洋民族の持ち込んだポリネシア料理にあります。これをベースに各国からの移民が伝えた調理法とハワイ原産の食材が出会って、現在のハワイアン料理が完成しました(もちろん、今でも進化中です)。
ハワイではダンスや音楽を楽しみながら料理を味わう宴会を『ルアウ』といいます。
宴席で提供されるルアウメニューとは、ハワイの伝統食レシピにのっとった料理のこと。今回のパーティーメニューのテーマは「ルアウスタイル」です。伝統食になるべく近づけつつ、作りやすい方法で作っていきます。
では今宵のメニューをご紹介しましょう。
●主菜
・ポイ
●オードブル
・ポキ
・ドランクシュリンプ
●スープ
・サイミン
●サラダ
・ロミロミサーモン
●メインディッシュ・Fish
・ラウラウ
●メインディッシュ・Meat
・カルアポーク
●締め
・スパムむすび
●デザート
・ハウピア
●飲み物
・食前酒 メハナ・ブリューイング「ツナミ」
・メインディッシュ・Fish ボールケーノ・ワイナリー・Symphony Dry
・メインディッシュ・Meat ボールケーノ・ワイナリー・Volcano Red
●主食
・ポイ…タロイモ(ペーストやパウダーも売っています。里芋でも代用可)
ハワイ伝統料理に欠かせないのがポイです。ポイの原料であるタロイモがハワイで育ってくれたおかげでポリネシア人たちはこの地に根を下ろすことができました。
1.タロイモの皮をむいて蒸します。
2.すりつぶしてペースト状にして出来上がり。
ポイはライスやパンと同じ主食です。最初からテーブルに並べておきましょう。
●食前酒…メハナ・ブリューイング「ツナミ」
1920年に日系人のシンドーファミリーが創業した老舗ブリュワリーのビールです。「ツナミ」はお馴染みのピルスナータイプ。コクとキレが空腹感をよりましてくれます。
●オードブル
・ポキ…マグロ、タマネギ、細ネギ、塩
1.マグロを2〜3cmのサイコロ状にカット。
2.タマネギ、青ネギはみじん切り。
3.マグロとタマネギに塩を加えて和えます。
4.盛り付けて細ネギを散らすして出来上がり。
・ドランクシュリンプ…エビ、ニンニク、塩、レモン、ビール、お好みのオイル
1.エビは殻のまま背中に切れ目を入れて背わたを取ります。
2.ビールを沸騰させてアルコールを飛ばし、エビを入れて赤くなったらザルにあげます。
3.ビールを捨てたフライパンにオイルを入れ、みじん切りのニンニクとエビを戻し、ざっと炒めて塩で味付けしたら出来上がり。
ビール以外のワインやラム酒でやっても美味しいですよ。ラム酒の場合は茹でる過程を省いて炒めるとき最後にふりかけてフランベします。
●スープ
・サイミン…春雨、干しエビ+ネギ+カツオと昆布の出汁、醤油、塩、青ネギ、ナルト、スパム、卵焼き
サイミンは19世紀の終わり頃に日本人移民の間で広まった麺料理です。いうなれば「ハワイラーメンの元祖」。本来は中華麺を使いますが、ここではスープ代わりにいただくので春雨を使いました。
1.かつお節、昆布で出汁を取っておきます。
2.エビを弱火で炒め、少し色づいたら輪切りにしたネギを投入。
3.香りが立ったらカツオと昆布の出汁を入れます。
4.春雨をもどしておきます。
5.出汁に醤油と塩で味付け。
6.器に春雨を盛って、上からスープをかけます。
7.ナルト、スパム、卵焼きをのせて、青ネギをパラリで完成。
●サラダ
・ロミロミサーモン…刺身用またはスモークサーモン、タマネギ、トマト、アボカド、パプリカ赤と黄、オリーブオイル、塩
1,タマネギはみじん切り。
2.他の材料は5mm程度の角切り。
3.ボールに全て投入して、オリーブオイル、塩で和えます。
4.しばらく置いておいた方が美味しくなります。食べる直前にまた混ぜます。
●ボールケーノ・ワイナリー「Symphony Dry」
ハワイ島唯一のワイナリーが醸す白ワイン。花や桃を思わせる香りと鮮やかな切り口のドライタイプ。18ドル。
●メインディッシュ・Fish
・ラウラウ…白身魚、タロイモの葉(ハワイではスーパーで売っています。里芋の葉や中華ちまき用の笹、柏餅用の柏の葉、小松菜やほうれん草でも代用できます)、ティーリーフ(バナナの葉でも可)、塩
1.魚に塩で下味をつけます。
2.タロイモ葉でグルグル巻いて、さらにティーリーフで巻きます。
※ティーリーフがなければタロイモの葉を厚めに巻いてたこ糸で止めます。最後に巻くのはアルミ箔でもOK!
3.ひたすら蒸します(3〜6時間)。
●ボールケーノ・ワイナリー「Volcano Red」
エキゾチックなベリー系の香りとペッパーの後口が肉の味を引き立てます。19ドルはおトク。
●メインディッシュ・Meat
・カルアポーク…豚の塊、ニンニク、生姜、塩、温野菜
1.豚肉に塩、すりおろしたニンニクと生姜をすり込んで1時間寝かせます(塩はきつめが本来の味付け)。
2-1.あらかじめ掘ってあった穴に熾火を作り、葉っぱでグルグル巻きにした豚肉をのせ、土をかけて更にその上で焚き火をします…なんてことはまず無理なので、
2-2.そのままダッチオーブンに入れて熾火にのせて、フタをして上からも熾火をのせます。それも無理なときは…
2-3.アルミホイルでくるんで、360℃のオーブンで2〜3時間蒸し焼きにすればOK。
3.温野菜と一緒に盛り付け、野菜、ポイと一緒に食べましょう。
●締め
・スパムむすび…スパム、海苔、ゴハン
もはやスパムむすびはハワイの伝統料理といって……いいことにします。
1.スパムを焼きます。
2.ごはんを俵に握ります。
3.スパムをのせて、海苔を帯のように巻いたら出来上がり。
●デザート
・ハウピア…ココナツミルク、グラニュー糖、コーンスターチ、塩、水
タロイモを使って固めるのが本当です。でも、子どもたちにはあまり喜ばれない味に仕上がるので、ここは素直にコーンスターチを使います。
1.コーンスターチを水で溶きます。
2.鍋にココナツミルク、グラニュー糖、塩、水を入れ沸かします。
3.コーンスターチを入れてかき回します。
4.冷めたら、パッドに入れて冷蔵庫で3時間ほど冷やします。
5.四角くカットして器に盛り付け。
食後、いける方はハワイアンラムのロックやカクテルで仕上げると最高です。
アロハ醤油、ハワイアンシーソルトなど現地と同じ調味料を使うとより本格的です。ラウラウもカルアポークもお好みでスパイスや調味料を加えてもOK。
仲間たちや家族と一緒に自然も恵みに感謝していただきましょう。マハロー!
ハワイで楽しむ自転車は格別です。乗ってみれば分かりますが、ワイキキ周辺の移動には自転車が一番なのです。市街地の走りになれてきたら、街を離れて絶景を探しに出かけましょう。
実際のコースを走りながらサイクリンで注意したいポンインを見ていきます。
ワイキキビーチ〜ダイヤモンドヘッド・クレーター・パーク〜カピオラニ・リージョナル・パーク〜ワイキキビーチ(約12Km スタート地点とピークの標高差は約110m)
カラカウアアベニューのデューク・カハナモク像前からスタートしましょう。ストレッチを行ったり、車体に異常がないか点検するのに充分なスペースがあります。変速機の扱いにも慣れておきましょう。
自転車の走行車線が決められている場所では必ずそこを走ります。レーンが切れても自転車は車道を走ること。歩道が広くても自転車が歩道を走行することは許されていません。
カピオラニ・リージョナル・パークを抜けると道はダイヤモンドヘッド・ロードと名称が変わります。ここまでもユルユルと登ってきましたが、ここからが上り坂の本番。ダイヤモンドヘッドのピークまで5km続きます。
ここでギアを軽くしてください。フロント(ペダルのついている前のギア)にも変速機がついているなら、ここで一番軽くしておきます。カラカラと軽くなりすぎたらリア(後ろ)の変速機で調整しましょう。
ギアは脚が重くなる前に軽くしておくのが鉄則です。自転車のギアは回転していないと変速できませんから、足が止まりそうになってからではうまく軽くなってくれません。無理に変えようとしてギアが飛んだり、チェーンが外れたりすると転倒する可能性があります。
距離が5kmで80mほどの標高差ですから慣れればどうということはない勾配ですが、初心者にはきついと思います。救いは右手に見える太平洋。脇見運転は危ないけれど、上り坂はスピードが出ないので、広大な風景を楽しみながらジワジワとペダルを漕いでいきましょう。
体力があるからといって最初にガンガン回したり、立ち漕ぎをしたりすると後半持ちません。足がつる原因にもなります。
上りで辛くなったら、足が止まる前に自転車から降りましょう。たかが5kmの上りです。全部歩いても2時間もかかりません。無理をする必要はありません。無理をすれば「つまらなく」なります。乗り慣れると「無理できる」ことが「楽しみに」なってきますから、最初から頑張る必要はありません。
水分の補給はこまめにお願いします。
レアヒ・ミレニアム・ピース・ガーデンから左折してダイヤモンドヘッドに向かいます。トンネルの手前にあるKahala Lookoutは駐車スペースもある絶景ポイントです。休憩がてら立ち寄っていきましょう。
休憩時もすぐにへたばらないで、屈伸運動などで体を伸ばすようにします。エネルギー切れにならないよう携帯食を口にしておきましょう。
ダイヤモンドヘッドへは、すぐ先のダイヤモンドヘッド・トンネルを抜けていきます。トンネル内は狭いので通行の際は前照灯とリアライトを点灯してください。
トンネルを抜けて、すぐにダイヤモンドヘッドのゲートがあります。入山料は1ドル。自転車は料金所横の駐輪場に置いていきます。ゲートからピークまでは徒歩で40分程度。それなりの山道です。頂上から眺めには、お金を払って頑張るだけの価値があります。
ただし、Kahala Lookoutの時点で体力を使い果たしているようなら登頂は止めておきましょう。下りは短いですが、あまり疲れていると注意力が低下して危険です。時間的に厳しい時も諦めます。初心者のうちはできるだけ明るい間にゴールするように心がけましょう。
ゆっくり休んで体力を回復させてから下り始めます。気温が下がっていると感じたらウインドブレーカーを羽織ってください。ギアはフロント、リアともに重くしてくださいね。
ダイヤモンドヘッド・ロードは見通しがいいのですが、交通量が多く、路肩が狭いので注意してください。
常にブレーキに指をかけて、ブレーキは主にフロント重視で効かせます。急に止まろうとして思い切りブレーキレバーを引くと前輪がロックされ後輪が跳ね上がり、半回転して頭からひっくり返ることがあります。リアブレーキを効かせすぎると後輪が横滑りしてコントロールが難しくなります。
自転車の下りは楽しいものですが、あまりはしゃぎすぎると危険です。ゆるいカーブでもオーバースピードで道から飛び出し、木や壁、反対車線の車に衝突したら命に関わります。
自転車の大事故は下りで起きやすいので「物足りない」くらいのスピードで下りましょう。
モンサラット・アベニューの合流して下りは一段落です。カピオラニ・リージョナル・パークを抜け、カラカウアアベニューからデューク・カハナモク像に戻ってゴールです。お疲れ様でした。
ここでもすぐにへたばらないで最後のストレッチを充分に行ってください。やるとやらないのとでは次の日の疲れが違います。
さあ、お楽しみ、マイタイ・バーで「ヒパヒパ(乾杯)」といきましょう。ただし、飲んだら自転車に乗ってはいけませんよ。当たり前ですがハワイでも自転車の飲酒運転は道路交通法違反です。
ポイントをまとめておきます。
・走り出す前の車体チェック
・ストレッチ
・平地で変速機になれる
・上りがきつくなる前の軽いギアに変えておく
・水分とエネルギーの補給はこまめに
・休憩前にクールダウン
・状況判断でコースを変える
・下りは飛ばさない
・ブレーキはフロント重視
・ゴールは明るいうちに
・最後のストレッチを充分に行う
・飲んだら乗らない
いくつも大事なことはありますが、初心者で一番大切ことは「頑張りすぎないこと」です。「辛かったけど楽しかったな」「またやりたいな」という気持ちを残して終わるようにしてください。
アロハシャツの歴史自体はそう古いものではありません。19世紀の終わり、日本からの移民が自分たちの着物を、現地人の着ていた開襟シャツのデザインに似せて仕立て直したのが始まりです。
戦後、ハワイがリゾート地として注目を集めると、ハワイ土産としてアロハシャツの人気も高まりました。基幹産業の少なかったハワイではアロハ人気を一過性のブームに終わらせないため官民一体となってアロハシャツの普及に努めます。
結果、アロハシャツはハワイの新しい民族衣装としての地位を確立しました。今では、フォーマルなシーンでも正装として認められるようになっています。
そんなオールマイティファッションのアロハシャツですが、やはりTPOに合わせて着こなすほうがよりスマートです。
ビジネスでアロハシャツを着るときの基本的なコーディネートは、
・アロハシャツ
基本的になんでもOK。ただし、ボタンは第二ボタンまで留め、タックインすること(カラーワイシャツと同じに着こなす)。生地はコットンを選ぶといい。アロハシャツに使われているカラーのうち、1色を靴やベルトに合わせること。
・ボトム
落ち着いたモノカラーのスラックスで、きっちりプレスを効かせること。生地はやはりコットンが無難。タック入りの方がバランスがよい。ジーンズ、短パンはNG。
・ベルト
黒が基本。素材は革。
・革靴
肝心なのはボトム、ベルト、靴と合わせた全体のコーディネートです。柄やカラーに決まりはないといっても、ビジネスの場にふさわしくないものは避けるべき。シックな色合いのオールオーバー・パターンやボーダー・パターンが無難です。プリント生地を裏返しに使ったものは色が抑えられるのでビジネスシーンにはもってこいです。商談内容に合わせてデザインを変えてみるのもいいと思います。
ハワイのオフィスは冷え冷えにクーラーが効いているので、慣れていない人はアロハシャツ一枚だと長期の滞在は辛いものがあります。携帯性のいいフリースの上着を用意しておくと重宝します。上着まで柄物にするとアロハシャツと拮抗してうるさくなるので、上着は明るめの無地のものを選ぶといいでしょう。
※柄選びのワンポイント
ビジネスシーンのアロハシャツでおすすめの柄は「ホヌ」です。ホヌはハワイ語で「ウミガメ」の意味。ウミガメは海の守り神、幸運と金運を運ぶといわれています。ビジネスにはピッタリの柄です。
冠婚葬祭でもデザインやカラーでの決まりはありません。とはいえ、竜や虎、セミヌードの女性(フラは別です)がでーんとプリントされたバックパネル・パターンなどは避けた方がいいでしょう。
●結婚式
ハワイでの結婚式では「ハワイアンスタイルでお越しください」といわれることがよくあります。この場合、男性はアロハシャツ、女性はムームー(ハワイアンドレス)を着ていくのが正解です。
夫婦や家族同士でお揃いにすると幸せ感が演出されるのでおすすめです。お揃いの柄のアロハシャツのおじいちゃんとムームーを着た孫娘の姿なんかをみると、思わず頬がほころんでしまいます。
・アロハシャツ
素材は発色のいいシルクがベスト。タックインの必要はありません。
・ボトム
スラックス。色はホワイトやベージュといった明るめのモノカラーで。
・足もと
男性はスニーカーでも構わないのですが、落ち着いたタイプのものを選びましょう。女性はサンダルでもOKです。デザインはパンプスに近いものがいいですがハイヒールの必要はありません。
※柄選びのワンポイント
ハワイアンフラワー柄のなかでも「ハイビスカス」は神聖なものを現します。結婚式、お葬式のどちらでも失礼がありません。迷ったら「ハイビスカス」です。
●葬式
お葬式は形式によってはアロハシャツだと気が引けることがあります。典型的なのは、故人が日系人の場合の日本式のお弔い。場所が神社仏閣(ハワイには分枝された神社仏閣が結構あるのです)ですとアロハシャツが正直浮いてしまいます。礼服を着てくる人も多いので、ワイシャツに白ネクタイが無難ですがアロハなら白いモノカラーがいいでしょう。
ハワイ式の葬儀ならアロハシャツが正装です。「故人の新しい旅立ちを祝う」という側面があるので、ダンスやウクレレで明るく送り出すことも珍しくありません。ハワイ式ならアロハシャツです。
・アロハシャツ
できれば生地はシルクで、落ち着いた色味のもの。決まっているわけではありませんが、ホワイト、グレーやブルー系といった寒色系の方が多いです。デザインのパターンはモノカラー、オールオーバー・パターンまたはボーダー・パターン。タックインは必要なし。
・ボトム
プレスの効いたスラックス。ブラック、グレー、チャコールなど。
・革靴
※柄選びのワンポイント
ラウハラ(Lauhala)には「すべての終焉」という意味があり、お葬式にラウハラ柄のアロハを選ぶと、よりTPOをわきまえた着こなしといえます。ラウハラは「ハラの木の葉」という意味です。ハラの木(タコノキ)の葉は古くからカゴや帽子、マットそして屋根を葺く材料として活用されてきました。ハラの木は神聖な木としても大切にされています。ハワイの古代神話の中では人類の誕生にラウハラが関わっています。
アロハシャツは自由度が高いだけにTPOに合わせようと思うと、どうしていいか分からなくなってしまうかもしれません。でも、そこは基本にかえればいいだけのこと。ビジネスシーンではCOOLに、結婚式ではHAPPYに、お葬式はCHICに決めればいいのです。